18~19世紀のパンデミックは12回、
20世紀は3回発生している。
私たちが戦っているウイルスは、40億年を生きた強者。
人類の歴史はせいぜい20万年程度である。
これまで人類は、生活における衛生面、医学の発展など
感染を防ぐための環境を作ってきたが、
一方で感染を急速に拡大させる環境にもなっている。
それは、歴史的に例のない人口の集中化と高齢化である。
この2つは、感染症流行の強力な温床となる。
それに加えて、グローバル化により、人の移動が国際化している。
現在、対策として外出自粛を求められている人の数は、
世界人口の約半分に当たる39億人を超える。
現代は、8000万人ともいわれる命を奪った
スペインかぜの時よりも危険な状況にあることを
再認識しなければならないと思う。
与謝野晶子は、スペイン風邪が日本でも流行したときに、
こんな詩を残している。
「冬はインフルエンザとなり喘息となり気管支炎となり
肺炎となりて親と子と八人を責め苛む」
精神論や楽観論ではなく、
行動全体に対する注意が最も大切であるとともに、
免疫を高め、維持する具体的実践法が必要になる。