幸福と成功は全く別のものであることに気づかねばなりません。

成功は過程であり、時の運、人の運などに影響され、偶然性を伴います。対して、幸福は人格性です。幸福は運や偶然性、地位や収入によって得られるものではないのです。

幸福を考えると幸福は自己の外化、自即他ということがいえます。

つまり、「自分、自分」といっていたのでは、いつまでも幸福になることはできないということです。「幸福」とは人格性であり、「成功」にあるような何かを達成、体験することではありません。

 

また、「幸福」は存在であり、「成功」は過程、偶然の賜物です。

幸福に偶然はありません。幸福に見合った人格、豊かな感性を身につけていくことになります。原則的に「幸福」とは、機嫌が良く、寛容、丁寧、親切であることなど、幸福は常に外に現れます。そして、最も大切なことは、自分自身の幸福な態度が、いかに他者の役に立つかを自覚していることです。幸福は内に隠さず、自ずと表面化されて、それが笑顔や言葉などの態度として他者への働きかけになります。人間形成には、この意味での幸福を目指す必要があります。