私たちは、何がしたいのか分からない、
あるいは何を望んでいるのか分からない欲求不満の状態で生きている。
仮にある高みに到達したところで、
それが安住の場所ではなく、
たちまち失われることを黙認しながら歩み続け、
疲労困憊している。
いつになっても、心が休まる時が来ない。
なぜなら、他に自己価値や自己評価を高める方法に
気づけないでいるからだ。
何が人にとって幸福であるかという問題は、
最近になってようやく統計学的な研究が始まったばかりで、
先の研究法は模索段階であり、
私たちが耳にする幸福度とはその初期仮説に過ぎない。
さらに、既婚者が独身者よりも幸せだといったような
心理学的、社会学的知見には相関関係は認められるが、
結婚すれば幸せになれるという因果関係はない。
ストレスケアカウンセラーは、
このような統計的尺度によって比較された幸福度ではなく、
そのようなものでは測れない人間の幸福、
すなわち、生理学的変化により心身が脱力する
リラクセーションについて探究し、
それを引き出して発展させていく。
そして、ストレスケアカウンセラーの役割は、
生理学的リラクセーションの状態を作り出すことは、
起きたことに対する判断(自我)から抜け出し、
極端でなく、偏らず、ありのままの自分を再構築する
復元力を回復させる方法であることを伝えていくことである。