私たちは、五感を通じて外界と触れあいますが、
それは大脳新皮質が描き出した表層的な世界です。
生きるということは、その下に隠されている、本当の意味での自然という、
ゆらぎの世界で生きることです。
私たちが視床下部、すなわち脳幹をとおして、
世界と出会い、文字通り世界を体験するということは、
世界は私たちが考えるものではなく、経験するものなのです。
人間は大脳新皮質による意識的な働きが装飾を様々に施していますが、
生きるための根本的な動機は本能的な反応であり、
その原型とも言える「闘争か逃走」というストレス反応は本能的な反応です。
私たちは、ストレス反応を論理的に知性で静めようとします。
しかし、ストレス反応は人間の作為や意図を
そうやすやすと受け入れてくれません。
それより、脳幹の中にある、ひとつのゆらぎ、システムに任せて、
その刺激を解消していくことが大切です。
リラクセーションは、ゆらぎの中枢である脳幹を再活性させて、
ストレス反応を解放し、身体のシステムの自然な働きに
任せることを促進させていきます。
※ ここでいうリラクセーションとは、特定の実習法により得られる
独特な心身の状態をいいます。