御無沙汰しております。
緊急手術をしてから丁度２か月が経ちました。
退院してからの経過は非常に良好で、重い物を持つ以外は心拍数も血圧もほぼ正常の状態で
落ち着き、薬のせいかたまに軽い立ち眩みをする程度でほぼ正常な日常生活を送っています。
２か月前の出来事が夢うつつのようで、どうしても現実に起きた事とは思えません。
見まいに来てくれた友達が『向こう岸にお花畑はあったかい。』と冗談を言いましたが、お花畑どころ
か何の夢も見ずに突然目が覚めて現実に引き戻されたといった感じでした。
後になって考えると、あのまま目が醒めなかったら彼岸へ行っていたのだと思うと生と死はほんの
隣り合わせだと思いました。
今年の我が家の庭は例年になく花盛りで大きく見事な花が咲きました。
１５ｃｍ以上の大きさの大輪の薔薇。
吊るした竹の入れ物から零れ落ちるように咲き誇っているデンドロビューム。
一鉢に１００輪以上花を咲かせているアンジェラ（中輪の薔薇）。
池の周りの杜若。
例年の倍以上も蕾をつけた石楠花。
毎日３０輪以上花開く睡蓮。
そんな花たちを相手に毎日を過ごしていると『ひょっとしたらまだ手術中で彼岸の花畑の夢を見て
いるのではないか』と言う錯覚に陥ります。
しかし『夢にしては庭中に生命力が溢れているので現実に違いない』とも思い返します。
『枕中記』の中の話『邯鄲の夢』の慮生青年がこんな気持ちだったのかも知れないと思いながら
花の世話をしている毎日です。
死にそうになったとか生還率３％の手術をしたとか、いまだかって信じられません。
と言うか他人事のような気持ちです。
こんな事を考えていると、パソコンに向かっても何を書いていいか考えがまとまらず、ついパソコンを
立ち上げるのがおろそかになってしまい、すっかりご無沙汰してしまいました。
申し訳ありません。