☆BTE 2021-12-12記
Blue Christmas:

 

多くのクリスマスソングがあります。この曲は、太平洋戦争の戦後まもなくの解放感と、クリスマスの楽しさと、そして、子供のためのものだけではない、大人のクリスマスの気分が、切なく、やるせないものです。でも、それも、豪華な御馳走の合間に、するめを齧る、心を休め、深い味わいがあるような、幸せに、少し飽きた気分があります。

 

プレスリーが、歌詞の2番を「スノーフレイクス..」で歌い、今、YouTubeでのこの歌が、多くは、その歌詞で歌われています。ここで訳したのは、そうでない方でした。YouTubeを探したら、ディーンマーチンが歌っていました。ちなみに、違うのは、2番の歌詞の最初の2行だけなので、訳しておきます。やはり、プレスリーが歌った、この曲の初出の10年後、時代の雰囲気が少し変わっていったんですね。

 

[”スノーフレイクス”バージョン]

 

And when those blue snowflakes start falling

 青い雪のかけらが落ちるとき
That's when those blue memories start calling

 青い思い出も思い出されて  

 

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Blue Christmas (1948)

written by Billy Hayes、Jay Johnson


「Blue Christmas」英語詩:

曲名:ブルークリスマス

美艇香津 訳詩

 

I'll have a blue christmas without you
 それは、ブルークリスマス、ひとりで
I'll be so blue thinkin' about you
 あなたをおもいながらブルー

Decorations of red on a green christmas tree
 みどりのクリスマスツリーにあかいひかり

Won't mean a thing if you're not here with me
 あなたがいないならいみはない

 

I'll have a blue christmas, that's certain
 きっと、ブルークリスマス、わたし

And when that blue heartache starts hurtin'
 ブルーなこころがいたくなるとき

You'll be doin' all right with your christmas of white
 あなたはあなたのホワイトクリスマス

But i'll have a blue, blue christmas
 でも、わたしは、ブルー、ブルークリスマス


You'll be doin' all right with your christmas of white
 あなたはあなたのホワイトクリスマス

But i'll have a blue, blue Christmas
 でも、わたしはきっとブルー、ブルークリスマス

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さっそく、1行目、

 

I'll have a blue christmas without you
 それは、ブルークリスマス、ひとりで

 

これを、パソコンの自動翻訳で見ると、

 

⇒私はあなたなしで青いクリスマスを過ごします

 

「青いクリスマス」は、その通りで、でも、その意味は、「ブルーな」という形容詞で、すぐ分かります。だから、「ブルークリスマス」で、それは、英語のままですね。

 

次の行です。


I'll be so blue thinkin' about you
 あなたをおもいながらブルー

 

 so  とても

 blue 青い、青ざめた、憂鬱な

 thinkin' about you あなたのことを考えながら

 

「ブルーな」という表現で、しかも、もともと英語の歌で、少し、おしゃれで軽いというか、あまり、聴く人の負担にならない分、これでいいのだろうと思います。「憂鬱な」とか、暗い気持ちを、そのまま日本語言うと、気分は、少し、演歌に寄りますね。

 

次の行は、クリスマスツリーが歌われます。

 

Decorations of red on a green christmas tree
 みどりのクリスマスツリーにあかいひかり

 

 Decoration 飾{かざ}り付け、装飾

 

ここは、文の順を変えて、赤(red)を後に、緑(green)を先にしました。これで、赤い光が輝きます。よくある、英語と日本語の叙述習慣の違いの1つでしょうか、英語では、強調したいことは、先に言います。

 

 

クリスマスツリーの飾りつけは、赤く光るものとかです。いろいろ飾り付けて、光るものだけではないのですが、その輝きを言おうとすると、「光る」になります。また、「光」でなく、「飾り」としたら、日本語では、その意味が広くて、曖昧なイメージにしかなりませんね。

 

そして、次の行、この歌の第1連目の終わりに、ブルークリスマスのテーマを歌い切ります。

 

Won't mean a thing if you're not here with me
 あなたがいないならいみはない

 

 mean a thing  一つの意味もない

 

「あなたがここに、私と一緒に居ないなら」、主語は、前の行の、クリスマスツリーですね。綺麗なクリスマスツリーも意味がない、というのです。その光り、輝きと、それに応えるもののない、自分の今の状況とが、その対比で、強く訴えかけます。

 

そして、歌の第2連目です。「どうなるの?」と、聴く人を心配させるのです。

 

I'll have a blue christmas, that's certain
 きっと、ブルークリスマス、わたし

 

 that's certain  それは確か

 

未来形で、自分のクリスマスは、こうなるのだろうと歌います。たぶん、未来形なので、それは、まだそうと、はっきり決まったわけでもなく、あるいは、自分で、「そうするっ!」と決めているのかも知れません。「絶対、そう!」と自分に呟く姿が、いじらしく、可愛い、とも考えさせられます。

 

とにかく、今は、「あなたをおもいながら」、もし、「あなたがいないなら」と、不安な気持ちに震えているだけなのです。そして、その考えは、走り、行きつく先は、

 

And when that blue heartache starts hurtin'
 ブルーなこころがいたくなるとき

 

そう考えた時の、そのブルーな気持ちを思うと、心臓が締め付けられて、痛くなる、のです。そこまで、思いつめなくてもと考えるのは、本人ではない、周りの大人たちだけです。

 

そしたら、あなたは、いつもの、雪の、静かな、楽しい、ホワイトクリスマスだと思うけど、私は、「ブルークリスマスなのよっ」と叫びたくなる気持ちが、どうにかしてあげたいような、切ない気持ちを起こさせます。

 

You'll be doin' all right with your christmas of white
 あなたはあなたのホワイトクリスマス

But i'll have a blue, blue christmas
 でも、わたしは、ブルー、ブルークリスマス

 

そして、歌はそれを繰り返します。


You'll be doin' all right with your christmas of white
 あなたはあなたのホワイトクリスマス

But i'll have a blue, blue Christmas
 でも、わたしはきっとブルー、ブルークリスマス

 

 

-完-

 

(余白残興)

 2021.12.12記:

 

ちなみに、これが、「スノーフレイクス」の歌詞だと、「もう、だめっ!」という感じですね。でも、クリスマスだから、騒いじゃえ、忘れよう、みたいな、捨て鉢な気持ちで、他のみんなと、楽しい時を過ごせたらいい、そんな事になりそうです。

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YouTubeを拾っておきます。「スノーフレイクス」でない方で。