ゴーン社長の昨年度報酬、トヨタ取締役27人分
(2012年6月26日 読売新聞
)
日産自動車は26日、横浜市内で開いた株主総会で、カルロス・ゴーン社長(58)の2011年度の報酬が9億8700万円だったことを明らかにした。
前年度の9億8200万円から0・5%増えた。3年連続で国内の上場企業の役員で最高額になったとみられる。
トヨタ自動車の11年度の取締役の報酬総額は9億7200万円で、ゴーン社長1人でトヨタの取締役27人分を超えたことになる。
昨年に続いて、国内最高額と言われるゴーン氏の年俸は、今のような格差社会においてあまりに衝撃的ですが、取締役会の合意で決まるということは、他の経営陣が了解するということです。
もちろん世界をみればもっと桁違いの報酬を手にしている人もいるわけで、それを手にしている人たちが果たして「それだけ価値ある仕事をしていると言えるのか」考えてみる必要があると思います。
慶応大学の講演会でゴーン氏が受け取る巨額報酬についてどう思うかという会場からの質問に対して、「日産はグローバル競争にさらされています。人材の確保の面では少なすぎる報酬は人を引きつけられません」と、高い報酬によって働く人のやる気を引き出せると語り、
わかりやすく言えば「自分はそれだけもらわないとその仕事をやりませんよ」と言っているわけです。
仕事のモチベーションはお金で何が悪いと言われそうですが、私は人間の際限ない欲望とそれを発展させ続ける今の資本主義システムに大きな限界があることに目を向けない限り、格差は広がる一方だと思っています。
そうした高額報酬を得ている人は、それまで人生をかけて努力してきたからこそ報酬を得ることができたということは言うまでもありまん。
しかし、そうした人の能力と低所得者の人の能力は金額に比例するほど差があるものではありません。機会が与えられたかどうかだったり、ちょっと勇気があったりする条件の違いがあっただけではないでしょうか。
広がり続ける格差社会の問題は、人の生きる希望、生きる意味さえ奪ってしまう深刻な問題です。
市場原理を取り入れた今の資本主義は人間の我欲を際限なく発達させ、本来の人間の生きる意味や価値の追求を置き去りにしてしまう限界があります。
その限界を補う哲学でありスーパーサイエンスが今必要なときで、「何が本当の幸せなのか」考えなければいけないと思っています。