二年半の歳月をかけて大阪・天王寺公園内にある大阪市立美術館がリニューアルオープンいたしましたっ!(長かった)

 



中之島美術館(注)が一人勝ち状態の大阪の美術館勢力図ですが、大阪万博を前にしてやっと新参者の中之島美術館に対抗できる老舗美術館の参戦です。

 

 

注) 中之島美術館:
1983年と気の遠くなるような昔に構想された「中之島美術館」は、予算不足、埋蔵文化材問題などのあまたの困難を乗り越え
2019年建設工場着手

 2022年2月2日についにオープンしました

 

以来、飛ぶ鳥を落とす勢いで美術好きの大阪人のハートを射抜いています

 

成功の一因に、かつてへちまが胃袋もお財布も体重計も捧げた水のフレンチ「レストラン リュミエール」がカジュアルなミュージアムカフェとして出店していることも看過できないと思います

 

 


 

ということでただいま開催中の「What's new?」って何が新しいかよくわからない展覧会を見に大阪市立美術館に行ってみました。

 

まず、入口が変わっておりました。

今まではえっちらおっちら階段を上がらなくちゃな入口でしたが

めでたくバリアフリー化しています。

 

 

あとはロビーが少し明るくなってロッカーが増えてるかなぁ?

もちろん照明や空調は大きく改善されてるはず。


あ、大ガラスケースが出来ていました。

これでおっきなお軸も上部を巻いて無理やりに展示しなくてよくなりました。

 

 

そして展覧会はといいますと、殺人的な作品量でした。

300件くらい?

全ての展示室をこれでもかと館蔵品のみ(注)で埋め尽くしております。


これはあれですね。

次の大イベント「国宝展」に向けて展示の予行演習をしてますね。

この2年半、まったく作品展示をしてこなかった学芸員さんたち、さらに展示バージンの新人学芸員さんもいらっしゃるでしょう。

がんばりましたねチュー

撤収もありますよびっくり


でも見せられる方はたまったもんじゃありません。

もう最後の方は意識朦朧、万歩計もハンパないし、ここは資料を展示する博物館かと思いました。

(注)館蔵品だけで展覧会をすると、移動にかかるトラック代や保険料などのコストが節約できます。それに慣れてない借り物の作品をいきなり扱うのは新人学芸員さんには大変かもだし。

 


あとミュージアムカフェが新しくなってました。



見た目もお味も昭和な「柘榴」は長いことがんばってたなぁ



京都市立美術館(京セラ美術館)に入っている「ENFUSE」が出店。

天王寺にあるまじきおしゃれなカフェです。

隣接する住友財閥の庭園「慶沢園」も(がんばったら)見えます。

 

「古今東西プレート」

スイーツも充実してました


 

「慶沢園」はいつも空いてます

お隣の人気スポット「てんしば」がワカモンでいっぱいなので、お弁当広げるなら(たぶん禁止だけど)こちらもオススメ



 

で、大阪市立美術館はこの館蔵品オンリーのキッチュな展覧会のあと、大イベントを控えております。

とにかく「国宝」を借りまくったこちらの展覧会。

 

 

展示品すべてが「国宝」という恐るべきコンセプト(と呼べるのか?)の展覧会です。


大阪市立美術館は自館で所蔵している「国宝」がいまいちしょぼいんですよ。

ですからとにかく借りまくっています。



根津美術館の「杜若図屏風」(尾形光琳筆)が目玉ですが

へちま大オススメは大阪・金剛寺蔵「日月四季山水図屏風」です。

この屏風は辺鄙な山寺で暮らしていて、お山を降りて里に来ることはめったにありません。

しかもお山でもほぼほぼ公開されていない!

白洲正子氏も絶賛のこのまるで謡うような屏風をお見逃しなく!(お山での展示はガラスなし、座敷にそのままデンと置いて自然光で見せてくれます。今回もうまく展示してくれることを祈ります。)

展示期間は5月20日〜6月15日となります。



 

 

そして関西は万博を控えてどこもかしこも「国宝」で攻めます!

 

 

京都も負けていません。

俵屋宗達の「風神雷神」はスーパースターキラキラ

建仁寺からお近くの国立にプチお出かけですね。

 

 

 

 

 

奈良は手持ちの仏像だけで国宝尽くしがかなう強みラブ

インバウンドにも受けるか?

 

 

 

 

神戸は、、これはショボい


もともと常設展示している「桜ヶ丘銅鐸」ではあーりませんか?

へちまも神戸に行ったら一応ご挨拶はしますが、地味なのよねー。

一括して国宝指定されてるから数は稼げるけど根っからの銅鐸マニアでもない限りどれもほぼ一緒に見えるし。

 

 

 

 

いかがですか?

この春、関西は万博と同時に国宝祭りとなります。

あまり関西には行かないわ〜って方もこの春はぜひ万博と一緒に美術館巡りなど楽しんでみられては?

へちまもお待ちしていまーす!