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以前、バルーンリリースに関する反対意見を書きました。

今、政府が隠してきた、「福島原発の放射性物質の広がり」が徐々に明らかになり、千葉県の柏市も大変なことになっています。
このように、風にのって放射性物質は遥かかなたにまでも届くのです。
そんなニュースを見たら、バルーンリリースのことをまた思い出してしまいました。

あらためて、検索で調べてみたら、茨城県の太平洋に面した海岸に隣接する某結婚式場のブログを見つけました。
茨城も放射線量が高いから原発問題は大変だと思います。
そのブログでは、
「式場近くの海水浴場の清掃活動をしました」という記事と
「ブライダルフェアでバルーンリリースをしました。いつ見てもバルーンリリースは最高だなあ」という記事が並んで記載されていました。

正直言わせていただくと、「あなたがた、アホですか?」。

海岸の清掃活動をする団体が、いっぽうで、バルーンリリースで広範囲にゴミを放出する。そのゴミはもしかすると動物がそれを食べて死ぬかもしれない危険なもの。海岸でやれば、偏西風に乗って太平洋上に落下する可能性が大で、海洋生物が飲み込んでしまう確率が高いです。
なんで、こんな簡単なことが理解できないのか? 残念でなりません。

先日も、鶴見川でボートに乗った際に、川鵜が紐にからまって死にそうだったので、別のクルーがその紐をほどいてあげようとしたのですが、逃げられてしまい、解放してあげることができませんでした。

環境を破壊し、動物を虐待するような人たちに、「いいウェディング」などできないと思います。

当ブログではその式場の具体的な施設名は書きませんが、個人的には抗議の電話をしようと思ってます。

でも、他の結婚式場のHPを見ても、いまだにバルーンリリースを薦めているところがかなりあります。

そして、

<環境に優しいアイテムで盛り上げるウエディング。 バルーンリリースで使用する風船は、自然素材で出来ています。土に還るため、環境破壊や野生動物の成育に影響を及ぼしたりしません>
という、「詭弁」の説明を加えています。悪質です。

風船飛ばしの「正当化」の根拠としてよく使われる、


飛んでいったゴム風船は、上空約8キロまで達すると気温の低下により凍結し、粉々に分裂して、拡散しながら地上に落ちていきます。
そのままの形で落下するということはほとんど無いようです。
粉々になって落下したラテックスは、自然の作用で土に戻ります。
学術的根拠のない情報でゴム風船は一時誤解を受けましたが、近年は「動物に害はない」という常識がようやく浸透してきたようです。

(出典:日本バルーン協会)

という説明文。日本の環境省が発表したものならともかく、「バルーン協会」という業界団体が発表したものをうのみにするほうがおかしいです。「原発は絶対に安全です」みたいなものです。

この説明は、D.Kバーチェット氏の資料で、実はマレーシアのゴム企業の協力でバルーン業者が「風船飛ばしは環境に影響がないことをPRする目的」で作られた歪曲された資料だそうです。バルーン企業の保身が目的であり、環境保護が目的ではないので、当然「動物が死亡するなど都合の悪い事実を取り上げるわけはない」のです。
それを鵜呑みにして、自社のHPに記載する結婚式場も多く、困ったもんです。

私は以前、中川翔子さんが出演する「飛び出せ科学君」という番組で、観測用の巨大風船に小型ビデオカメラを装着し、成層圏近くまで上昇したあとに、破裂して落下する映像を見たことがありますが、その時は、風船は粉々にはなっていませんでした。割れて、そのまま地上、いや、海上に落ちました。

だいたい、地上8キロで粉々になるというのは、ちゃんと実験されたものなんでしょうか? いくら調べても、その実験の結果が見つかりません。(実際は机上の空論)
これだけ言い張るのなら、「割れて粉々になった瞬間」の写真を提出して欲しいです。
いわんや、粉々になったとしても、ゴミを捨てている事実は存在します。
粉だからいいのだとしたら、旅客機から小麦粉をばら撒いてもいいことになります。

なお、「水に濡れると溶ける素材を使っているので安心」と主張する、「A」(ジャニーズ事務所)の国立競技場コンサートで放出された20万個の風船の一部が、実際、このような形で、海岸で発見されています。
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HP「空飛ぶものの誘惑 」様から借用。

この他、Aのマネージャー氏が自分で路上で風船の破片を見つけたらしく、それをN君にメールで報告した、といったことをブログに書いているファンの人もいました。ジャニーズサイドの人間が、「そのまま地面に落下する」ということを認めていることになります。だいたい、「水に溶ける」といっても、地面に落ちて、雨が降らすに晴天が続けば、ずっと残ることになります。ゴミをポイ捨てしておいて、「環境に優しい」と言うのは、あまりにもひどいと思います。

S君は日本テレビのニュース番組でキャスターをやっており、環境問題も取り上げていますが、自分たちがやっている「環境テロ行為」については、どう思ってるんでしょうか? (本人が悪いのではなく、周りの人間の責任だとは思いますが、本人たちも10代の子供ではないので、いい加減気づいて欲しいです)

追記:Aのコンサートの風船に関しては、それを拾った人がファンの人に売ろうとしてオークションに出しているケースもあり、その写真も見ましたが、あきらかに「ゴム風船」でした。そして、「破裂」も「粉砕」もしておらず、完全に原型をとどめています。(生分解もされていない)
「水に溶ける」エコ風船ではなく、普通の天然ゴム風船だと思われます。天然ゴムということで「土の上に落ちれば、何年かたてば生分解される。だからエコ」という意味じゃないでしょうか? 本当のエコ風船は単価が高いので、20万個も用意するとコストも大変なはずです。Aくん、「環境荒らし」になってますよ。

この前、「若いプランナーの人たち」を心配する記事を書きましたが、彼女たちは、上記の「環境破壊ではない」という説明も素直に信じてしまうのでしょうね。本当はだまされているのに。「これだから、ブライダル業界は、儲け一辺倒で、周りのことなど何も考えてないエゴ業界なんだ」と批判されます。嘆かわしいです。