小4以下は完全デジタルNG?2030年度から教科書どう変わる(リセマム) - Yahoo!ニュース

 

「小学校4年生以下では完全デジタル型を認めない」。2030年度からの新しい教科書について、こうした方向性が示されている。しかし、相変わらず「デジタルには弊害がある」「紙には紙の良さがある」という話が中心で、正直なところ、またかという印象を受ける。今回の記事も、制度の説明に終始し、学校そのものがなぜここまでデジタル化に慎重なのかという本質には踏み込めていないように感じる。

 

平成のおじさん世代から見ても、不思議なのは学校だけが社会の変化から取り残されているように見えることだ。一般企業では1990年代にはインターネットが普及し、パソコンが一人一台の時代へ進んだ。2000年代に入れば、PowerPointを使った社内外のプレゼンテーションは当たり前になり、ペーパーレス化も一気に進んだ。今や会議に大量の資料を印刷して持ち込む企業は少なく、端末一台で資料を共有し、修正し、意思決定するのが普通である。

 

もちろん、教育には企業とは違う目的があり、子どもの発達段階への配慮も必要だ。だから紙を否定する必要はない。しかし問題は、「紙かデジタルか」という二者択一ではなく、社会が20年以上かけて経験してきたデジタル化の知恵を、学校が十分に取り込めているのかということではないだろうか。

 

そこで一度、一般企業で働いてきた人をもっと教育現場に入れてみてはどうか。会議の進め方、情報共有、資料作成、業務効率化、ペーパーレス化――学校の常識とは違う世界を知る人が入れば、現場には「黒船級」の驚きがあるかもしれない。

教育を変えるのは、タブレットを配ることだけではない。社会の当たり前を学校にも持ち込むことこそ、2030年に向けた本当の改革ではないだろうか。