【現地取材】関西物流展、過去最大の420社参加し開幕 │ LOGI-BIZ online(ロジビズ・オンライン)
関西物流展を訪問した。
現在の物流業界が直面する構造的課題と、その解決に向けた実践的アプローチがどれもこれも具体的に示されていたように思う。ここに「お困りごとの解決」「法改正への対応」「DX化」という三つの観点から考察する。
第一に、現場における最大の課題は深刻な人手不足と業務の属人化である。ピッキングや仕分け、配送計画といった業務は依然として人に依存する部分が大きく、作業負荷の偏在や生産性低下を招いている。この課題に対しては、自動搬送ロボットや倉庫管理システムの導入により、作業の標準化と省人化を図ることで解決に導くソリューションが多かった。
第二に、2024年問題に代表される労働時間規制への対応は喫緊のテーマである。ドライバーの時間外労働上限規制により、従来の長時間労働に依存した輸送モデルは成立しなくなる。このため、配送の共同化や中継輸送の導入、さらには荷待ち・荷役時間の削減といったサプライチェーン全体での最適化が必須となり、この点における提案が多かった。
第三に、これらの課題解決を支える基盤としてDX化が位置付けられる。単なるデジタルツールの導入ではなく、受発注データや在庫情報、配送状況をリアルタイムで連携・可視化することにより、迅速かつ精度の高い意思決定が可能となる。各種ソリューションは、この「データドリブン経営」への転換を強く示唆していた。
更に上記三点には含まれないが、お困りごと解決として、空調管理による環境整備や作業員の腰痛対策など健康維持といった総務的な視点からのソリューションも多かったように思う。改革だけではなく、足元の改善対策も重要なテーマであることを認識した。
物流業界における今後の競争力は、個別最適から全体最適への転換と、それを実現するDXの実装度合いに依存していくように思う。