ついに、教科書が「紙の書物」から「クラウドで配信されるサービス」へ転換することに決まった。実際、デジタル教科書はパブリッククラウド経由で提供され、IDやライセンスによって利用管理される仕組みが前提となっている 。さらに政府も、デジタル教科書を紙と同様に正式教材と位置付け、無償配布の対象にする方針を打ち出しており、制度面でも「物」から「データ」への転換が進んでいる 。
この流れを踏まえると、将来の書籍物流は大きく変質すると考えられる。従来は印刷・在庫・配送という物理的なサプライチェーンが中心で、倉庫業は大量保管、加工、一斉配送を担ってきた。しかしデジタル化が進めば、「運ぶ対象」が紙からデータへと置き換わり、教科書のような基幹市場でさえ物理物流の需要は確実に縮小するだろう。一方で完全に消えるわけではなく、紙とデジタルの併用(ハイブリッド化)も想定されているため、物流はピーク需要や補完的役割へとシフトしていく可能性が高い。
その結果、倉庫業は加工・保管拠点から、オンデマンド印刷や個別配送、あるいはデジタル配信と連動したハイブリッド拠点へと進化を迫られる。つまり書籍物流の未来は縮小ではなく再編であり、「モノを運ぶ産業」から「情報と連動した供給インフラ」への転換がが必要と感じる。まだおぼろげにしか見えていないが…