武士道第十五陣本公演『柳生十兵衛』
大次郎が演じたは、柳生十兵衛の弟・柳生友矩
史実では絶世の美少年で将軍徳川・家光の小姓
家光の重すぎる籠愛を受け、27歳にしてこの世を去ったという
悲劇の人だったそうな。
撮影:石黒伸二
本編では、父・宗矩と兄・十兵衛を慕う人格者として登場する。
しかし、十兵衛の家光打ち据え事件と、棗の訪問により
揺れ動く柳生家で、家族それぞれの思惑の中で苦悩することになる。
宗矩は
訪問してきた棗は柳生にあだなすとして裏柳生に暗殺指令を下す
⇒たった一人の女を裏柳生に狙わせる。柳生の恥
十兵衛は
最愛の家光様を稽古で打ち据えそして柳生を去ると言い出す
⇒柳生家取り潰しの可能性、そして目標とする兄者がいなくなる
そして、裏柳生が棗を襲ったことで
十兵衛が義姉の夢路(十兵衛の妻)を目の前にして
棗を連れ去ってしまう。
宗矩より、その棗は十兵衛の双子の妹
つまり姉であることを知らされる。
棗を追う裏柳生の頭領の弟・義仙が十兵衛と戦いたいと言い出す。
⇒柳生家が更に混乱してしまった……
それから夢路が十兵衛を追うと言い出し、弟の宗冬と妹の茜がお共に
兄弟たちがすべて屋敷を出て行ってしまった。
棗は十兵衛に自分が双子の妹だということと
柳生家を潰すことを宣言。
慎重派の友矩は、宗矩に棗の出生の事実を聴く。
幕府は、柳生家の第一子が
男子ならば次期の将軍家剣術指南役に据える
女子ならば他の家にすると公約。
そこで双子が生まれた。
宗矩悩みぬいた末、幕府に対し柳生を盤石とするため
娘の誕生を隠した。
娘・棗は宗矩の旧知の友である宮本武蔵に預けられる。
武蔵からは将来棗が柳生にあだなす存在になるかもと告げられる。
宗矩はそれを覚悟の上で武蔵に申し立てた。
時を経て今、それが現実となったわけである。
友矩は、柳生を大名にまでのし上げた宗矩の労を受け止め
裏柳生を率いて棗の抹殺を決意。
そこに十兵衛が立ちはだかるならそれもやむを得ないと。
先に棗を追っていた義仙は十兵衛と戦うために棗と手を組むことに
棗は義仙を利用し、柳生に関わりのあるものを消す画策を施す。
棗と義仙は十兵衛を追ってきた夢路を匿っている秋篠家の屋敷を襲い
夢路とともに一家を惨殺。義仙は十兵衛を探すが、友矩と遭遇する。
義仙が十兵衛と戦うために棗と秋篠家を惨殺した事実を知った友矩は
激怒するが反発した義仙が友矩を攻撃
しかし友矩は軽々とかわし剣を突きつける
「己の欲に溺れ振るった剣は柳生の剣ではない」と諭し
義仙を柳生の屋敷へ帰す。
棗を目指した友矩は十兵衛と遭遇する。
十兵衛が棗を助けたことで及よんだ悲劇。
友矩は棗を始末するために十兵衛に戦いを挑む。
しかし、十兵衛には敵わず敗北…
十兵衛は友矩は斬らず、この惨事の全ての責任を取ると言った
責任という言葉を聞き、友矩は十兵衛覚悟を悟る。
柳生の屋敷に戻った後、十兵衛は兄弟たちの前で切腹
柳生の悲劇を招いた責任を取り、のちの柳生は友矩に託すと
誰よりも十兵衛に憧れていた友矩は目の前の事実を
受け入れられないが
柳生に起きた悲劇を二度と繰り返すことのないよう
強い気持ちをもって、十兵衛の意志を継ぐことを決意
十兵衛の眼帯を受け取る。
柳生再建のために旅に出るのであった!!
撮影:石黒伸二
デハ!!