中国の歴史教科書を読んでみました | 本当の日本の歴史と、日本人を知って、自信を持つ日本人になるためのブログ

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閉塞した現代日本社会を打開するためにも、日本人としての自信を取り戻す必要があると考えており、そのための分析も試みています。

中国の歴史教科書


を読んでみました。これもまた、結構勉強になりました。以前、
韓国の歴史教科書


を読んだとき、「目から鱗が取れて、点になる」位の衝撃を
受けて、これらの記事をアップした。

「韓国の歴史教科書を読んでみた」
「人のふり見て、我がふり直せ」
「みたび、韓国の歴史教科書について」
「言っても無駄だと思うけど、韓国歴史教科書の具体的な記
述に対する反論」
「韓国人必読の書」
「反省しない人々」

外国人が書いた外国の教科書を読むのは、自分とは違った視
点を見ることが出来るという点で、勉強になると思った。こ
の本についても、触発されて、いろいろ書きたいとことが出
てきたわけだけど、まず始めに触れなきゃならないと思うの
はこれ。

この教科書、マルクス主義は正しいとの史観で書かれている
こと。これは、今となっては、相当めずらしいんじゃないか
と思う。そういえば、ロシアの教科書はどうなっているんだ
ろうね?今度読んでみないと。

少なくとも、ヨーロッパの歴史に関しては、マルクスの予言
は完璧に外れてて、資本家の富の独占に怒った労働者の革命
なんて全然起こらなかった。実際は、社会保険や、累進課税
のような富の再分配、生活保護のようなセイフティネットワ
ークの充実によって、資本家ばかりが儲かる訳ではなく、社
会全体が豊かになれば、それなりにみんなが豊かになるとい
う方向になり、過激な革命は起きなかったわけだ。

ちょっと脱線だけど、にしても、この教科書、すごい。ブル
ジョア階級とか、プロレタリア階級だとか、そんな言葉が頻
繁に出てくる、この単語僕は久々に見た。アートマンやブラ
フマンと同程度に久々に見た感じです。

それはともかく、資本主義と共産主義どちらが正しいかなん
てことは議論してもしょうがないような気もする。

実際先進国で起きたことは、資本家ばかりが儲かる社会では
安定しないから、ある程度貧者にも富を分配しましょうよと
いうことだった。

ところが、中国では、この革命が起きちゃうわけだ。で出来
た結果、なんでもかんでも平等な社会になると、個人の努力
の余地がないわけで、これはこれで問題で、その反省にたち、
ある程度、努力が報われる社会に改善する方向に向かってい
るようだし、その結果豊かさに向かって人民が努力した結果
が、現在だと主張している。

で、このこと自体はどちらの方向が正しいという分けでもな
く、どうでも良いことのように思う。だって、どの入口から
入ったかのちがいだけであって、結局は、努力した人が報い
られる世の中じゃなくちゃ、誰も努力しなくなってゃうよね。
だけど、勝者ばかりが儲かって、貧者が溢れかえる不平等な
世の中も暮らしにくいよね。たから、個人の努力も認めつつ、
ある程度協力しあって、助け合って生きていきたいよね。っ
てことなんだから、どちらを重視するにせよ、どこか中間値
点に落としどころがあるってことなんだから。

だから、主義そのものよりも、その思想が、実際の歴史のな
かでなんだったかを考えないとならないと思うわけだけど、
まずはっきり言えることは、それが起こったのは、先進国で
はなく、どちらかと言えば遅れた地域で、革命以外では改善
できそうもない虐げられた人々がたくさんいた地域で起きた
ということ。さらに、「これが起きること」が科学的分析を
通じた結論であると主張していること、さらに共産党独裁と
いう形で行われる、独裁政治を正当化していることだと思う。

人類の歴史的発展を科学的に分析出来るという考えが、今と
なっては全然滑稽で、この手の決定論はニュートン力学とと
もに、物理学でも否定されている。だから全然真理としては
信憑性はないんだけど、重要なことは、これが共産党という
名前の集団が独裁政治をすることを正当化しているというこ
とだ。

つまり、かつての独裁専制政治は、君主の宗教的権威か、カ
リスマ性がその統治の正当性だったわけだけど、マルクス主
義はこれを巧妙に科学に置き換えたものと言える。つまり、
マルクス主義は当初の理想とは異なり、民主主義を実行でき
ない民度にある民族に対し、独裁専制政治をおこなうための、
格好の理由付けを与えるものだった(ものである?)と言える
と思う。

つまり、マルクス主義は、20世紀科学の時代における、独裁
政治を正当化する理論であった、と僕は思うのである。

だから、中国共産党はその統治の正当性を担保するためにも、
マルクス主義を下ろすわけにはいかないし、この教科書はその
正当性を高らかに宣言する書になっているわけだ。実際、この
教科書ではこの方針のことを、「中国の特色のある社会主義の
道」とし、その四つの基本原則は、「社会主義の道を堅持し、
人民民主独裁を堅持し、マルクス・レーニン主義と毛沢東思想
を堅持する。」と高らかに言うのである。

つまり、僕の感覚では驚きなのだが、民主独裁すなわち、民主
主義という結論が導き出される分けである。

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