「はじめから言ってくれればよかったのに…」
先に言ってくれればもっとよくできてたのにって思うことありますよね。
「本当はこうしてほしかったんだけど」
「実はこう思ってたんだ」
これと似たようなことって、
案外いろんなところであると思うんですよね。
最近のお子さんって、歯並びの悪い子が多くなっているの知ってますか?
お母さんやお父さんであれば、自分のお子さんの歯並びがどんな風か知ってますか??
最近は一昔前に比べて柔らかく栄養価の高い食事が増えてきていることで、
歯自体は大きいけど、それが並ぶための顎は小さい、
結果的に凸凹した歯並びになる、というお子さんが多いように思います。
とくにお子さんが女の子だったとき。
「やっぱり女の子だから見た目はかわいい方がいい」
そう思って歯並びの治療(矯正治療)の相談に来られる方が多いんですね。
「歯並びは、親が子供に与えてあげられる、最高の贈り物」
そんな言われ方もされたりしますが。
とにかく。
兎に角。
そういったお母さんに対しては、矯正治療を開始するにあたって、
適切な時期とその他もろもろのことについてお話をしています。
その時期さえ逃しさえしなければよほど問題はない、というタイミングをお伝えしています。
しかし、お子さんの歯並びにそこまで目が向いていない、
お子さんの歯並びがそれほど悪くないと思っておられるお母さんも多くいらっしゃいます。
そのお母さんたちには、現状どうなっているのか、今後どうなっていくか、などについて話をし、
興味のある方は矯正相談を受けていただくようにおすすめしているんですね。
結果として、矯正治療を受けてくれるようになったりします。
ただ、ここでいつも思うんですよね。
今回たまたまお話する機会があり、
歯並びについて知る機会があったため、
矯正についても考えることができるようになったわけですが、
もし今回説明する機会がなかったとしたら、どうなったんだろう?と。
大きくなって歯並びが気になったときに矯正治療をすればいいだけの話ですが、
子供の頃に矯正治療を始めるメリットは数多くありますし、
大人になってするつもりなのであれば、子供の頃にしておけばいいんじゃないのかなと。
もちろん、するつもりのない人に無理にすすめるつもりはありません。
でも問題なのは、
矯正治療をするつもりはあるのに、その適切なタイミングを逃してしまった、
子供の歯並びの問題点について知らなかった、
そのために結果として大人になるまで矯正できなかった、
という場合だと思うのです。
つまり、
「知らなかった」「選択肢がなかった」
ということ。
もしこのお母さんが子供の頃の矯正治療のタイミングについて知っていれば、
しかるべきタイミングで矯正治療の相談を受け、治療開始できたはずです。
もしそれを知らなかったために、治療を受けるタイミングを逃したとしたら…
それはこちら説明する側の説明不足でしょう。
知っていて治療を受けなかった。
知らなかったから治療を受けられなかった。
という二つには、結果は同じであれ雲泥の差がありますよね。
知っていれば「選択できる」。
知らなければ「選択することすらできない」んです。
お母さんからしたら、なんで教えてくれなかったの?となるでしょう。
とくに定期検診に通っていただいていた方であればなおさらです。
これって、ほかのことにも通じると思うんです。
こんな人がいる、こんな自由な生活がある、
こんなお金の使い方がある、こんな楽しい場所がある、、、
知っていればもしかしたら人生が変わったかもしれないようなことを
ずっと知らないまま生きていくのって怖くないですか??
知っていれば今までにない選択をすることができて、
新しい世界が広がるかもしれない。
新しい世界を見られるような選択肢を手に入れたいですよね。
ですから僕は、
いろんなことを勉強するし、いろんな人に会ったりするし、
いろんな場所に行きたいし、いろんなものを見てみたい、
常にそう思って行動しています。
それと同時に、できるだけ目の前の人の選択肢が増えるような、
そんなお話の仕方をしています。
歯科医師としての僕らの仕事は
単純に虫歯や歯周病で痛いところを治すことだけではありません。
成長期にあるお子さんであれば、虫歯の予防はもちろんのこと、
将来的にきれいなお口に誘導してあげること、
それが最も大切なことです。
ある意味、虫歯を治すなんてことは誰だってできるわけです。
麻酔をして削ってつめればいいだけですから。
でも現状を見極め将来を予測する。
この視点は、常に意識しなければ持つことはできませんし、
必要なタイミングに応じて必要な情報を患者さんに提供するためには、
常に時間軸を意識しながら診療に臨まなければいけないんですね。
知っているか知っていないかというのは、
選択するにおいて非常に重要な要素となります。
そして専門的な知識を持っている僕らだからこそ、
その提供において大きな責任を担っていると思っています。