ポケモンLOST
第2話〝四師の実力″
眼の前には、むす―っとした顔のミヅキがいる。
「なんで勝手にことわっちゃうんだよーうんだよー」
ミヅキの話によれば、俺が目覚める以前、カイキさんからギルドに入る話を聞いていたらしい。
ここはそこそこ有名らしく、ミヅキは喜んで勝手に承諾したそうだ。無論おれも含めて。
それを俺が勝手に断ったことに怒っているらしい。
「勝手なのはそっちだろ・・」小さい声で呟いたつもりだったが、聞こえてしまったようで、
「まぁ、どっともどっちか!」明るい声で言う。こいつには少し違和感を感じている。親子の縁を切ったばかりだと言うのに、なぜこうも気丈にふるまっていられるのだろう。考えても仕方ない。話題を変えよう。
「気持ちのいい風が吹くんだな。ここ。」窓から入ってきた風に、心地よさを感じた。
「ここは森の中に建っているんだって。なんか森と話せる能力者がいるらしいよ。」
「へー。」
「そうだ!傷も回復してきたことだし、外の空気を吸いに行こうよ!いつまでも寝たきりじゃ、体がなまっちゃうから!」確かにもう体は随分と楽になっている。1度動いてみるのもいいかもしれない。そう思い、ベッドから這い出たが、背中の傷が痛み、すぐにふらついてしまった。あわててミヅキが体を支えてくれた。
「ゆっくりでいいよ。ほら行こう。」ミヅキに支えられながら部屋を出ると、そこは大きな円形のホールになっていた。壁に沿ってざっと40個ほどの扉がある。おそらく、皆ここを集合場所としており、一つ一つの扉が個室になっているのだろう。自分たちが出てくると同時に、カイキが出入り口と向かい合っている扉から出てきた。
「おぅ、もう体は大丈夫なのか?」今のカイキは、さっきまでとは違って、リーダーらしく見えた。耳には、さっきまではつけていなかったきれいな水色のイヤリングをつけている。
「あ、はい。ちょっと外の空気を吸おうと思って。」
「そりゃぁいい!ここはいい場所だぞ!なんせクイーンが絶賛するとこだからな!あ、クイーンっつーのはうちの・・・」その話が終わらないうちに、一匹のポリゴン2が駆け寄ってきた。
「カイキさーん!大変です!奴らが攻めてきました!」
「またか。誰か行かせとけよ。どうせしたっぱだろ?」
「それがもうキングさんが行っちゃってて・・」
「はぁ!?なんで止めなかったんだよ!」カイキの顔には、焦りの表情が見えた。
「それが止めようとしたら、もう能力で止められてて・・・」
「おい。前言撤回だ。今日は外に出んな。」
「え、なんd・・」ミヅキが聴き終わるが早いか、外から爆発音が響いた。
数秒後、出入り口からポリゴンZが入ってきた。開けたドアから見える景色は、きれいな森ではなく、並木道が黒コゲになっていた。
「またやっちゃったw」ポリゴンZが恥ずかしそうに頭に手を置いて行った。
「あーぁ。こりゃ、クイーンが何て言うかなー。」
カイキも笑っていたが、こちらは苦笑いだった。
続く・・
水曜と日曜に、たまに金曜。かつ、たまにサボりますw