龍ヶ崎の自転車や、スポーツバイクと出張修理のティンカーベルです。
ディスクブレーキのメンテナンスでMTBをお預かりしました。
突然ブレーキが掛かってしまう?という症状です。
シマノやスラムほどではないが、まあまあ認知度があるブレーキメーカーの製品。
パッドは摩耗していないし、となるとピストンリングが疑わしい。
ディスクブレーキは、レバーを握る(注射器でオイルを押し出すイメージ)とオイルの圧力でピストンが押し出されるのですがこの時にピストンの周りのゴムリングが変形します。
レバーを離すと圧が緩んでこのピストンリングの元の形状に戻ろうとする力でブレーキが解放されるという仕組みです。
取り敢えずピストンとピストンリングとの摺動面を掃除してみることに。
片側ずつピストンを押し出してクリーニング、ピストンが出過ぎるとオイルが漏れるので専用のツールを使います。
問題ないのを確認して翌日お客様に来店いただきました。
が、お客様に渡した瞬間に再発!?
え〜、昨日も今日も何回も確認したのに???
仕方ありません、もう一度お預かりして今度はキャリパーを分解清掃することに、、、おかしいなぁ???
しかし、そもそもキャリパーの分解はシマノでも推奨されていないし、ピストンリング自体も補修パーツとしてのラインナップはありません。。。
パーツ構成は至ってシンプルです。ピストンリング、その周辺とも特に異常が見られませんでしたが、良く見るとパッドが偏摩耗していました。
ローターに対してパッドが斜めに当たっているようです。
チェック時、私自身は(特にディスクブレーキの場合)ブレーキレバーを目一杯握らない(ホイールがロックする位いまででそれ以上は握らない)のですが、お客様は普段から力一杯握っているのではないかと思われます。そもそも外国人で体型が違うし。→私がチェックしてOKでもお客様が試すとNGだった理由が頷けます。
通常はローターに対して平行に動いているパッド(ピストン)が、思いっきりブレーキを掛けることにより偏摩耗したパッドの全面がローターに当たるまで押し出されることでピストンが斜めになりピストンリング(つまり戻る力)が正常に作用しなくなったのではないかと思います。
偏摩耗の原因も気になりますがここではスルー。
パッドも交換してもちろんオイルも入れ替えて、今度は大丈夫でしょう⁉︎
最初の工賃は相殺させていただきます、ありがとうございました、ふ〜。