龍ヶ崎の南北に位置する隣町の、それぞれの施設様から同じ様な修理の依頼がありました。
リクライニング機能付き車椅子のリクライニングができない、ということですがそれぞれ機構が若干違いました。
自転車で言うところのブレーキレバーを握るとシリンダーのロックが解除されてチルト&リクライニングが出来る、というのはどちらも同じですがシリンダーは左右に二個あって同時に作動させるため二本のワイヤーで同時に制御します。
この二本のワイヤーの取り回しですが、ワイヤー二本を同時に引くことができる特殊なブレーキレバーを使ったタイプと、
もう一方は一本のワイヤーで引いておいて途中で特殊なアダプターによって二本に分岐させて作動させるタイプです。
前者はワイヤーが二本ですが、後者は都合三本でさらに三方それぞれがタイコと呼ぶ頭部分が付いたアダプター一体型で難しい構造になっています。(純正のセットでの交換が必要)
ワイヤー二本の方はレバー付近でほつれていた側のワイヤーを交換しました。
自転車でいうワイヤー固定ボルト&ナットではなく、特殊な固定方法でしたが難なく作業終了。
画像手前が自転車と同じブレーキ&ワイヤー固定方式、奥が今回のワイヤー。
どういう機構なのか細部の構造は不明ですがシリンダーごとの交換が必要なようです。
とりあえずはリクライニングの途中では使用せずに最大と最小の位置でのみならば安定して使用できるようなのでこのまま使っていただくことに。
特殊なアダプター・タイプの方は一旦引き上げて、オリジナルな構造を考えて製作することにしました。
過去に電動アシスト自転車をご注文いただいた時、片方の指が全く機能しない、ということが判明したのでならばと、片手で前後のブレーキが作動するようにアダプターを考案・作製したことがあります。 その経験が活きました。
出来ました。
左側が元々と同じ構造のアダプター一体型仕様、ワイヤー1ラインに付きアジャスターが3個と複雑で無駄な造り?
今後はもしワイヤーが切れても切れたワイヤーだけ交換すればOKです。
「(壊れたので)捨てようかと思ったけど一応電話してみよう、直って良かった」と喜んでいただけました。
こちらこそこういう機会を頂きありがとうございました。



