むか~し昔のことじゃった、おじいさんが山へ芝刈りに行ったとさ・・・。
<この記事はフィクションであり、架空妄想空想誇張捏造の物語です>
いや~思いのほか寒かった! トンネルならぬ峠を越えたら雪でした・・・まぁ峠の手前も雪でしたけど。
早朝、トイレに目覚めると外には満天の星、あまりにも大小の星々の数が多くて圧倒されてなんだか怖くなりました。
寒さのせいか短いながらも爆睡できたせいかその後はなかなか寝付けませんでした。
夜明けと共にスタートしたかったものの日が明けるのが遅い。
5時になってもまだ真っ暗、仕方なくもうちょっと布団に潜り込むことに。 15分程してから起き出しました、まだ暗い。
朝食を食べて出発の準備、相変わらずGPSサイコンのスイッチの調子が悪く、無駄に時間を費す。 まぁ予備としてのロガーだから別に持ってかなくてもいいんだけどね。
帰ってからPCにログを落とそうとしたら結局ログが録れていなかった。 どうやらスタートスイッチがちゃんと入っていなかった模様。 (> <)
予想以上に寒いので半袖から長袖のインナーに着替えてジャージを2枚重ね着します。 長袖インナーと薄手の裏起毛ジャージは出掛けに急遽追加したけど持ってきて良かった、厚手のジャージのほうがもっと良かったけど・・・。 半袖インナーと春秋用のジャージ一枚だけだったらと思うとゾ~っとします。
念の為のホッカイロも小さいのは常にバッグに入っていますが大判タイプもプラスして持っていきます。
まだ薄暗い中、スタートして直ぐに安めぐみ(イメージ・敬称略)林道入り口、峠近くまでは舗装されているはずなので気が楽です。
白樺林の中にキャンプ場があって何張りかのテントが見えました。 今朝にかけてさぞかし寒かっただろう。
キャンプ場を過ぎると落ち葉一面の路面になりました。 この先は一般車両は通らない、らしい。 まあこちらは山歩きなのでね。 (^ ^;
落ち葉に紛れて同色系の石が混じっているので走行には気をつけます、ハンドルを取られてバランスを崩しやすいし崖下に落ちでもしたら・・・
勾配は緩いがギヤが足りません、ローギアまで後一枚しかない。 世界的なパーツ不足で欲しいパーツが手に入らない状況なのでどうにもなりませんでした。 後半のダートが果たして登れるのか心配になります。
綺麗な沢沿いに登っていきます。
ジャージのファスナー全開で県境の峠に着くも風が冷たくて慌ててファスナーを閉めました。 急ぐ旅なので写真を撮ってすぐに下り始めます、県が変わってダートになりました。
最初は砂利が押し固められていて走り易かったが徐々に荒れてきました。
今回、身体に優しいフルサスのMTBにしようか迷いましたがグラベルにしました。 前もって買っておいた40Cのブロックパターンのチューブレスタイヤに替えたし、ブレーキもスプリングを弱めたりと手が疲れにくい工夫もしてあります。
今日は長丁場だし路面状況も考慮して機動性が高いグラベルを選びましたが、グラベルでのツーリングは今回が初めてでおまけに今シーズン初走行です、試乗すらしていません。
なにしろ一日で走破出来るか分かりません、山は日が暮れるのが早い。 果たして日が暮れる前に、少なくともダート区間を抜けられるのか? そもそも一周出来るのか? ダメだったら迂回路はないのでそのまま来た道を戻り返すしか無いのです。
そんな心配があったので夜明けと共に出発しました。 当初は日が長い夏期に走ろうかと思っていた程です。
来たーッ! 沢から流れてきた多量の雨水や倒木によって幾つもの道や橋が流されています。
寒さのせいかデジカメの電源が入らなくなるトラブルが発生、後に回復するも日付の設定からやり直しました。 おまけに帰宅後に確認すると露出不足ばっかり。。。
崩落によって道が塞がれていたり、道自体が陥落していたり・・・修復するには莫大な予算が掛かりそうです。 流れ込む幾つもの沢の砂防工事も必要だし、もうこれは廃道化決定かな、その方が良い気もします。。。
道亡き道は山歩き?トレッキング?クライミング?キャニオニング?で対応。 一応、過去にも色々経験してるからね。 流石に今日はロープの出番まではありませんでしたが、ガソリン積んでたらまず無理でしょう。
やはり紅葉にはちょっと早かったがそれでも景色が良い。 コンクリートではなく岩です!
水がめちゃくちゃ綺麗です。 泳ぎたくなるのは自分だけ? もちろん夏の暑い日の話ですが。
前半の山場は超えた模様、面白い事に先ほどまでの穏やかな流れから渓谷の様相に・・・う〜んこれも良い! 来月あたり紅葉が見頃だろうからまた来ようかなぁ。
川に沿って締まった砂利道を下って行きます。
一旦、現世に復帰。 とりあえず前半のルートを無事に抜けられて安堵ーナツ。
一般道を数キロ走って次の田山涼成(イメージ・同)線へ。
今日のルートはダート区間をマーカーした長年愛用の道路地図を眺めていて、周回したらダート率が異様に高いので前から目を付けてたんだよね。
ただ前半のルートは最近の状況が何となく分かったけど(とはいえ1年前なので多少の悪化は折込み済み)こっち側の林道は情報が無くどうも無理っぽいようだったので不安しかありません。(無理だから無かったんだっちゅーの!)
観光化された華やかな温泉街とは違って一見すると民家のような数軒の民宿の間を登っていきます、ガリレオ(イメージ・敬称略)温泉と言うらしいです。
温泉街(笑)と集落を抜けてこの先峠まで上りが続くみたいなので白樺林の中でトイレ休憩を兼ねてレッグウォーマーを脱ぎます。 使い込んでいるせいか滑り止めが役に立たずすぐにずり落ちてきちゃうので鬱陶しいし。
軽乗用のおねいさんが追い越して行ったけどこの先にまだ民家があるのかな? それとも登山? にしてもソロかぁ。(お前もな!)
今度はバイクが追い越していきました。 先程の林道の出口付近に停まっていたバイクだと思うがさっきはライダーさんが見当たらなかったのでキジ撃ちにでも行ってたのかな。
道がダートに変わりました、とは言っても時々舗装が現れます。 締まっているとは言えやはり砂利道よりは断然走りやすい、足休めになって助かります。
ほぼ登山者のための道のようで送迎のクルマなどが通るらしいのでなるべく左側を走るよう心掛けますがヨロヨロと右側にハンドルが向かってしまう老亀です。 勾配は最大でも8%くらいでしょうか、ローギアを残しつつゆっくり登ります。
結局、通ったのは前述の2台だけでした(何だよ!) 曜日、時間帯が良かったのかも知れません。
跳ね馬!?
オヤジギャグが思いつく程まだ余裕です。
昼までにはさっきの一般道に辿り着きたい、と思っていたのでここまで来てもまだ10時と、かなり先行しています。 後は無事に抜けられるかどうか、それが問題です。
それにしてもさっきのバイクが戻ってきません。 おねいさんは山ガールだとしてもバイクのお兄さんはとても山男には見えませんでしたが。
まさかと思うがもしかしてワープ術を駆使したりでこの先を抜けられたのかも、、、だとしたら朗報なのですが。
前半の林道とは違い、こちらはあまり景観が良くありません。 走りに集中できますが写真を撮るために止まる、という口実も使えません、誰も見てはいませんが。 (結構撮ってるけどね)
落車注意!?
九十九折りを進んでいるとやっとバイクが降りてきました。 随分遅かったが今度は大きなほうのキジ撃ちだったのでしょうか? それにしても先程の林道といい何しに来たんでしょうか。オフロードタイプでもないのでダート・廃道探索でもなさそうだし。
登山道入り口に到着、おねいさんの軽乗用の他にも数台停まっています。 やっぱり山ガー・・・しつこいって!?
皆さん既に山に入られたようで静かです。 そそくさと通り抜けてこちらも登山開始です。 (^ ^)
落ち葉に覆われた荒い砂利道を登っていきます、やや勾配がキツくなったかな。
オヤジのもぐもぐタイム、ゴミは持って帰りましょう!
どんな状況が待っているのかドキが胸胸しながら標高を稼ぎます。
コーナーのキツイ斜度だけローギア(34×32)を使ったが何とかギアは足りそうです。
ふと路肩に白いものが、、、最初は綿花かなと思って通り過ぎそうになりましたが・・・
何と! まさかの雪!! (当たり前ですが白く見えるのは雪です)
木の下に居たらポタポタ落ちてきたのは天気雨じゃなく、積もった雪が溶けていたんですね。
とりあえず峠まで辿り着きました。(問題なのは峠の先だったのか・・・)
おや、先を越されたか。 こっちも四つ足、都合のいい(悪い?)時だけどな。
よいしょっ!と県境を越えます、ここもガソリン積んだ奴は無・・・はい余計なお世話ですね。
こっちも雪! 標高は1.500m、降雪の情報なんて聞いてないよ~。
登ってきたので身体の芯は暑いが風が冷たいので冷えます。 レッグウォーマーとウインドブレーカー着用、下りに備えます。
崩落、陥没、滑落箇所があるので気を抜けません、ビビりながら慎重に押し歩きます。 水溜りも多くて右や左やゆっくり通り抜けます。
どうやら峠付近が酷く荒れているようでしたが、でもこれなら何とか修復ができそうな、、、そう言えば出口側は長年開かずの扉状態らしい。。。
そこにだけに群生していた、名前も知らないオンリーユー♪
しばらくダウンヒルを楽しんでいると、何やら下方から音が聞こえました。
ん、そろそろ出口かな、と思って下っていったら何と工事中でした。 山から降りてきたオヤジを見てびっくりしているオジさんたちの近くまで押し歩きで進んで作業を見守ります。
ショベルカーが路肩に寄ってエンジン停止、ほどなくダンプカーがバックしてきたので監督さんが出て行って止めさせようとしました。 大丈夫ですよと合図して作業を中断させないように道の脇にオーバーアクションで退避、先にダンプカーをやり過ごして監督さんとアイコンタクト、安全を確認してから通らさせて頂きました。 あくまでこちらは招かざる訪問者です、お邪魔してスミマセン。
ある程度離れてから跨ります、終点まではまだまだ下っていて断続的に舗装路が現れだしました。
目の疲れが出たのか焦点が合わずクラクラしてきました。 前は夜通し走っても大丈夫だった気がするけど・・・動体視力が追いつかず路面状況が読めません。
ゆっくり下って分岐に到着、屈強な扉が丁度開いていたのでそのまま通らさせていただくことに、、、ありがとうございます。
ふへえぇ~・・・。。。
まあねぇ、ここまで来れば滑落や遭難、ビバークの恐れは完全に無くなりましたよ、良かった〜! 山の神様に安全に山歩き出来たことのお礼を、合掌。
ここからは舗装路で一部急勾配の登りがあると覚悟していましたが勘違いで、以前通った時と逆方向なので今回は下り、デポ地までほぼ下りでした、ヤッホー!
メカニカルとは言えやはりディスクブレーキは安心感があります、タイヤも太いしね。 と思って調子こいていたらオーバースピードでコーナーに突っ込んでしまい後輪を少しスリップさせてしまいました、危なっ。
う~ん、でもやっぱロードもディスクが良いかなぁ、買い変える余裕なんてないけど・・・。
ずうっと木陰の下りで冷えたので陽が当たる地点で補給を兼ねて急停止、やっぱお日様半端ねー、暖か〜い。
途中にあった平愛梨(イメージ・敬称略)温泉に立ち寄りました。 なかなか風情がありますね、こちらはこれぞ温泉街って雰囲気でした。
相変わらず水がとても綺麗、つくづく紅葉の時期だったらなぁ。
常宿まで帰ってきました、無事に現代社会に生還、ただいまぁ!
ふうぅーーッ、お疲れ様ンサ。
急ぐ行程の予定だったので山メシはおにぎりかパンでさっと済ませるつもりだったのに、逆に昼過ぎにはダートを走り終えてしまい結局食べず終いでした。 行動食は多めに持っていきましたがもちろん飲料水も軽く2リッター以上は残りました。 (あれ、焼きそばパンはどこ行った?)
さぁて温泉に入って温まりますか・・・
でもやっぱりこんなご時世なので御御足だけでご容赦ください。 しかし熱っ!火傷しそう。 峠との温度差ときたら・・・
今度は何処の山・峠に芝刈りに行こうかなぁ。
・
・
・
*いかなる山行も危険との隣合わせです! このブログは山行を推奨、奨励するものではありません。




































