「隙間もいろいろあるからね」
サトエリがソフィボディフィットのCMでそう言う。
今、谷崎潤一郎の「蓼食う虫」という本を読んでいて、
サトエリのこの言葉をテレビで聞いて、ふと耳に残った。
「蓼食う虫」は、離婚寸前の夫婦の話である。
妻・美佐子は夫・要に物足りなさを感じて、他に男をつくってしまう。
要も美佐子に男をつくってほしいと思っているわけではないのだが、
要もそれを仕方のないこととして容認してしまう。
美佐子はまたそれを物足りなく感じ、要に止めて欲しいと思う。
ふたりの感覚はいずれも他力本願なもので、
双方が、お互いに相手に決定権を預けようとする。
まだ結末を読んでいないから、最後にどうなるかわからないけど、
物語りの中で、ふたりはこのように別れへとすすんでいく。
離婚を考えるとき。
どういう時に意識するものなのか、結婚していない自分には、
想像を巡らすしかないのだが、
思うにそれは「隙間もいろいろあるからね」と思えなくなったとき
なんじゃないだろうか。
自分と相手の隙間はそれこそおしりのようにいろいろある。
その隙間だって日々変わっていくものだと思う。
そう、おしりのように。
それにしてもサトエリのこの台詞は、
彼女のスキャンダルともあいまって、
なんだかとても深くふか~く聞こえる。