イエルマン:ヴィンテージ トゥニーナ 1987 その2 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol. 95

Vinnaioli Jermann-Vintage Tunina 1987 その2

 

前回の続き、①から④を解説します。

 

Tuninaとは旧所有者女性の名前であり、イタリアきってのプレイボーイと言われたCasanovaの恋人の中の一人の名前Antoniaの綽名{Antonia→Tonia→Tonina(可愛いToniaの意味)→Tunina。恋人の中では一番貧しかったとされている}であり、彼女に捧げられている(Web上で、TuninaとはCasanovaの最愛の妻の名前との記述を多く見るが、伝説のプレイボーイCasanovaが結婚していた事実は無いので、妻というのは間違い)。

 

公式文書では使用ブドウ品種中のPicolitに関しては『その地方特有の甘口ワイン品種』とされており、Picolitと特定されていない。各使用率はフィールドブレンド%から割り出された数値であり、詳細は不明である。『ワイン構成にはSilvio Jermannによる秘密のテイスティング結果が反映され、彼独特の“ブラックボックス”が存在する』と発表されている(特にDreamsの97%シャルドネ、残り3%はSilvioのみ知るとされている)。

 

元来はVillanova di Farra地区に本拠地と主要畑を構えていたが、2007年7月7日に新しい本拠地をRuttarsに建て、醸造などの主な業務は新本拠地へ移行する。Ruttars内にそれぞれの上級ワイン専用の醸造施設を設け、別々のラインで醸造される(醸造設備は共用しない)。

 

2002年からスロヴェニアンオークの大樽8000lも併用する。1/4樽熟、3/4INOX熟成。

 

長い付き合いになりますが、理解できたと思った事がありません。なにせ、毎年の印象が異なるのです。

それはSilvio Jermann自らによる各ワインのスタイル決定によって決められるからです。実はその作業、ブラックボックスと称されています。

 

次回にまとめます。

 

Vintage Tunina ヴィンテージトゥニーナ

Jermann Cantina イエルマン カンティーナ内

Jermann Gambero Rosso Vini d'Italia1989  ガンベロロッソ ヴィーニィディイタリア1989 解説文