Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol.02
Vietti-Barolo Villero (Riserva) 1982 Vol.2
先日書いた通り、ViettiはHPで細かい企業情報を公開しています。その中でも所有畑位置は全てGoogleMapにピン打ち表示してあります。私の様に畑場所を気にする輩にはとても便利。是非アクセスしてご覧になってみて下さい。
Villero(Castiglione Falletto)
Viettiオーナー兼エノロゴ:Luca Currado(親会社:Krause Holdings-USA)
生産初年度:1982~。
生産本数:3593bt, 100Mg, 5DMg(2009)。
畑面積:1h弱、4か所。
畑方角:南~南西だれ。
畑性質:クレイ・ローム層、石灰、鉄、白色泥灰岩、青色泥灰岩。
栽培ぶどう品種:Nebbiolo100%、Michet。
栽培法:Guyot。
密植度/h:4000本。
平均樹齢:41年。
Resa:35qli(2009)。
ファーマ:INOX,28~32度。
温度調整法:外部冷却式、タンク外部をチューブ巻き、内部の触媒グリコールによる温度調整。
ファーマ日数:24日。
マセ日数:16日。
容器材質:スロヴェニアンオーク大樽。
樽メーカー:GAMBA、F.Stockinger。
熟成容器容量:3500l。
樽齢:4~20年。
熟成期間:48~54カ月。
清澄:卵白。
※Castiglione FallettoからSP9をMonforte d’Alba方面へ南下。Castiglione Falletto村境標識(Ceretto BriccoRocche)手前の三叉路を右へ。目印はAz.Agr. Sobrero。超えてすぐの三叉路で駐車。すぐ下がViettiのVillero。
Vini d’Italia1988で紹介済のVigneto Bricco Rocche、Az.Agr.Bricco Rocche-CerettoのVigneto Bricco Roccheに接しています。
まずCastiglione Fallettoの中でクリュVilleroのポジションが秀逸。次いでVilleroの中でViettiの畑場所も絶妙な位置で点在しています。畑区分地図も入手しました(東西南北注意)。4つのマーカーのうち、一番中央(3D写真でマークしたパーセル)がViettiの借畑の中で一番古い区画で、畑アイコンとして様々な媒体にVillero畑として写真が掲載される、Viettiを代表するパーセルです。どのパーセルのVillero畑を、どの順番で借りたのか、或いは購入したのかは不明ですが、このパーセルを基点に徐々に畑を増やしたという事が想像出来ます。
上記にVilleroの目印として書いたAz.Agr.SobreroがクリュVilleroに隣接しており、事実彼らもVillero畑も多く所持していましたが、様々な理由により所持畑の多くを売却しています。
なお、勘違いの無いよう付記しますが、全ての生産者がVillero畑区分全てにNebbioloを植樹して生産している訳ではありません。あくまでも所有畑の区画図であり、その区画内にBarbera、Dolcetto、時にはCh、CSやMeが植えられている場合もあります。
ViettiのVilleroは100%Nebbiolo植樹ですが、前回お書きした通りCurradoの厳しいチェックによりVillero生産とみなされない場合は、収穫ブドウの全量がBarolo CastiglioneかNebbiolo Perbaccoに回されます。
Villeroの生産者では、EnricoVIを産するCordero di Montezemoloが一番有名、次いでViettiになるでしょうか。EnricoVIで2hです。比べて見て下さい。土壌は上記の通り。一部ウェブ情報に南向きの畑と書かれていますが、ご覧の通りVilleroはほぼ全ての畑が西南西~南西向きです。ワイン性質はイタリア語でいうところのRobusto。コーヒーのロブスト、シガーのロブストと同意です。
早くから情報公開を行い、データの整理と開示が得意だったVietti。写真は1991年当時に公開されているViettiのデータをとあるジャーナリストがまとめた物です。古くから家族経営をこの地で行ってきたViettiが、何故ここまでの成長を遂げられたのか、次回で探りながらViettiを統括します。