先日、世田谷の歩道で計測された高放射線量は、原発とは関係のないことがわかりましたね。

その民家の床下から見つかった瓶に入ったラジウム226 (以下ラジウム)。国に届け出もなく、住んでいた人も知らなかったそうです。


このニュースを聞いて思ったのは、

もしかしたら、私たちの身近には、このような原発関連以外の古い放射性物質がまだまだどこかに隠れて存在しているのかもしれない、ということです。

今回の件、今のように一般市民が、あちこちの放射線量を意識するような状況でなかったらば、気づかないままになっていたでしょうし、たとえ家が解体されるときに見つかったとしても、一般の人が目にするようなニュースにはならなかったでしょう。


【世田谷放射線】ラジウムはがん治療、夜光塗料にも利用

(msn産経ニュース10月14日)


こういう出来事は、今までだって珍しくはないようです。

こんなのもあるし→管理下にない放射性同位元素等の発見について(コニカミノルタエムジー株式会社)


日本では放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律 が昭和32年6月10日制定されるまで、こういった放射性物質の所有は、何の規制もなかったそうですから。


ところで、

私が、今回このニュースで思い出したことは、3か月ほど前に見つけて、いつかブログで紹介しようと思い温めていた(?)この現代ビジネスの記事です。

キュリーとベクレル、その呪われし運命

なかなか読み応えがあるので、ぜひ全文を読んでいただきたいですが、一部を書き出します。


 光り輝く放射性物質は、人類に幸せをもたらす魔法の物質、夢の新薬のように喧伝され、さまざまな商品がつくられることになる。

 その狂騒ぶりを記す『被曝の世紀』(キャサリン・コーフィールド著、友清氏訳)には、数々の実例が挙がっている。コロンビア大学の薬学部長は、ラジウムを肥料にすれば『味の良い穀物を大量につくれる』と主張したという。薬剤師はウラン薬やラジウム薬を薬局の棚に並べ、また医師たちもラジウム注射のような放射性物質を使った治療法を次々と開発、糖尿病、胃潰瘍、結核、がんなど、あらゆる病に活用しようとした。

 ほかにも、膨大なラジウム関連商品が欧米で販売されている。放射性歯磨き、放射性クリーム、放射性ヘアトニック、ラジウム・ウォーター、ラジウム入りチョコバーなどなど。「ラジウムはまったく毒性を持たない。天体が太陽光と調和するように、ラジウムは人体組織によく調和する」—これは当時の医学雑誌『ラジウム』(1916年)の一節だ。当然のことかもしれないが、放射性物質の危険性に対する意識は、まったくのゼロだったのである。


19世紀から20世紀にかけての時代は、ラジウムがもてはやされ、ラジウム入りチョコバーまであったということですから、驚きですよね。(@_@)


(科学というのは、時代をさかのぼってみると、ウソばっかり! ってなことが多いです。未来の人たちが見ると、今の私たちが信じてやってることも、ウソばっかり!ってことにもなるでしょう。)


話を戻して、

ラジウム226 は処理費用も高額だったために、不法投棄されている可能性もあるとのこと。今後も意外な場所で見つかるかもしれませんね。


にほんブログ村 科学ブログ サイエンスコミュニケーションへ
にほんブログ村