真説ミリアムの魔術書・武術家たちの誇り (THE REAL FIGHTERS)  -44ページ目

ゴルドと女主人


Bruja(ブルハ)はオレの女主人で、このリースロットを創った女性


神様ハいるヨ。


シカシ、ココで大事なのはBrujaがスベテを握っていることナンダね




TU FUI, EGO ERIS,


コレハ破滅の魔法というコトは知っテル?



彼女の”分身たる人形”のひとりサナはこれを使える。



ソレでね、これはBrujaニハ内緒ナノ。



女主人ヲ裏切る気なんてナイ。


でもね、破滅の呪文をツカウことだけは、オレどうしても止めたいンダ。


ケイティはハシャギ疲れて寝ているヨ。



オレも頑張らないとイケナイのさ。


いつかサナにもまた会える。






・・・・・・・・・・・・・あんまり喋ってるとBrujaに気ヅカレル。


ケイティをそろそろ起こさないとイカン。

すっかり夜更かしシタカラお寝坊サンダネ。



これからの旅がタイヘンなのに・・・。





リースロットの主な国名とゴルドさんのサービスショット

THE WITCH


言うのは簡単で行うのは疲れる。


今のわたしはここであれプライベートであれ、人に頼られることのほうが遥かに多い。


だから”魔女”は公私共に頼られて。


助けたと思えば突然、嫉妬され。 まあこんなことは慣れているけど。



「人が認めてくれない」ではなく、認められる人は努力を努力と思ってないから。


だから「認めてもらえない」のは何かが足らんの。そこはわたしに聴くな 泣きつくな。


自分ではない誰かが自分の答えを出してくれると思ったら大間違いよ。


子供時代からやり直しなさいな。


今のわたしには泣く場所もない。 それでも生きてるでしょ。



何人もの言葉のプロフェッショナルな方、メッセージをさりげなくくださる方々から

励まされながらも悩んでいる。



こんな姿を魔女は本来見せてはいけない。




これは限定記事にしようと考えたものですが、こそこそしてるなんて”魔女”らしくないさね。


聴いてほしいことがあれば、素直にそんな人に直接聴いてみよう。



女々しいと女らしいはまったく違う。わたしは後者でありたいね。





異次元猫の悟り




猫のゴルドは勝手に寝台を使った。


「今夜ジャ早いなら明日だね。ゴハンを食べて早く寝マショウ」


ゴルドのことなど無視して、剣を見よう見まねで振り回すことに夢中になるケイティをよそに、ゴルドはさっそく眠る準備である。


突然、サムソンの”トレス”(弦楽器)が”剣”に変わったことまでは覚えている。


何者かが力を与えてくれたのだ。何者かが。

そして脳裏に残るのは、サムソンを追うこと。その剣と共に。


長剣が軽く感じられるだけでなく、なんの訓練も受けたことのない自分が、なぜだか剣術の基礎を感じることができる。ケイティは少し嬉しくなった。


サムソンに少し近づいた気がしたから。


だが。


「早くお休みヨ。キミは剣術をちょっとは体得できたのかもしれないけど、基礎体力は変わってナイんだカラ。大体、自分で苦労シテ身に着けたワケじゃないわけさ。いつか消えるよ、その力」


(いやなこと言うわね)


すっかり得意になっていたケイティ。だが、確かにこれがやがて命取りとなる。


彼女には実戦経験がない。


しかし、これから挑むのはモンスターの住まうといわれる土地なのだ。



ゴルドはあくまで冷静である。


人間ほど単純で、与えられたものに飽きれば放り出すものはいないと考えている。



ケイティだって、サムソンと元の生活に戻ることができたら、あっさりと剣を棄てるだろう

そのとき、力を与えてくれたゴルドの女主人や、これから稽古をつけてくれるであろう人物に、一生感謝の念をもって生きるだろうか?



ゴルドがケイティの許に現れたのも、彼の女主人の命令である。


「ひとりじゃ危険だからついていってね」

という。



報酬は肉の缶詰食べ放題ではあるが。



(どうかケイティが死にマセンように)


できることは祈ること。



なぜなら、夜もふけた今になっても剣をもってはしゃいでいる姿は、普段のしっかり者のケイティではなく、運良く手に入れた宝物にうっとりする人間の貪欲さそのままだったのだから。



”人間て愚かでしょう?”


女主人の声が、ゴルドだけに聞こえるように響いた。


(ウン、まったく・・・マッタクその通りダヨ)


”あの子があれで努力を怠れば・・・・・そこまでよ”


(だからオレが様子見るのデショウ? 三回、感謝の気持ちを忘れたら、もう二度とサムソンに会エナいんデショ?)


ケイティはまだはしゃいでいる。それは16歳の少女そのままに。


たとえ女主人と言葉を交わした記憶は失われても、「誰かが与えてくれた奇跡」という意識は残されるように記憶を細工されているのである。


ここでその気持ちを忘れれば、そこまで。


ケイティのチャンスは三回までと決められた。


このペナルティを冒せば、サムソンの記憶からケイティという存在が忘れ去られると定められた。



ゴルドはそれを護衛しながら見守る。


すでに心配なゴルドではあったが。





バコスタ島 海底トンネルを通過せよ





「あなたを知っている気がする・・・」


ケイティの言葉は意外だった。


「まあ・・・・・では誰かしら?」


「会ったことはないかもしれない。でも気配はいつも感じてたわ」


「賢い子ね」


声の主は満足しているかのようだ。少なくともケイティにはそう感じられた。



ケイティには生来、不思議な力があり、おぼろげでも、近い未来のことがわかってしまう。

今、自分を信じるのなら、声の主は悪者ではないが、こちらに必ずしも友好的という相手でもなさそうだ。



サムソンの楽器”トレス”は”長剣”と化し、何かを指し示すように、月明かりの方角に剣先をむけて横たわっている。


「さて、本題よ。まず、あなたはここでサムソンの帰りを待っていても構わないわ」


「あの人はどこへ行ったの? あなたが消してしまったのね?」


その後の言葉はケイティを心底どきり、とさせるものだった。



「サムソンにはもっと心を磨く必要があるの。あなたとの年齢の差や、旅立ってもらった場所にあるものを考えれば、あなた以外の女性と共にある可能性も高い」


「どうしてそんな悲しくなることするの・・・・」


「だから、彼を信じられるならここで待っていてもいいわ。でもそれではあまりにも選択肢がなさすぎる。その剣はサムソンの楽器だったもの。あなたの生まれつきもった力があれば、そこから感じる気配を追って彼に会うこともできるはず」


ケイティは剣を手にとった。たしかにサムソンの”氣”のようなものを感じる。

なぜだか安心できる、そんな”氣”だ。


それにしてもこれは戦士が振るうような剣・・・。



「それがわたしからのプレゼント。これから旅立つというのなら、その剣はあなたの武器よ」


「でも! わたし剣なんて使えないわ!」


「ではどうしますか?」


声の主はあくまで冷静だ。


「その剣があなたの武器。でも使い方がわかりません。ならば、次にとるべき行動は?


わかっている。様々なイメージが浮かぶ。

でもできるだろうか? 自分は剣士になれるのか? 


あの男の許へ行けば。


「あ・・・・・サムソンの先生・・・・。きっと剣だって使える。理由がわかれば、使い方をわたしに教えてくれるかもしれない・・・」


ケイティの声は消え入るようだ。


知っている。今いるペケージャルという地から、サムソンの師・ウィルソンが住む島までは、古代より存在するといわれる”海底トンネル”を通過しなければならない。



もとは領土争いで、国交を断ってしまっているため、今は船も出していない島だ。

海路を行くならば、罪を犯して役人の漕ぐ小汚い船に乗るしかない。


かつては”レグレサス島”と呼ばれ、様々な歴史をもった島なのであるが、今では流刑の地ともなっている。

そんな場所でもあるのだ。





そしてそこにはモンスターがいまだ住み着いていると聞いている。



「ケイティ。あなたがここにいてもいいというのは、あなたがしっかりした女の子で、本来、旅や戦いに向かないからです。それでも立ち上がるのなら、あなたにこの時点で3ランク上の剣術の能力を与えます


「わたしはサムソンを待つのはいやです。もう毎日不安なのはいやなの。ここで平和に暮らしたいの」


「少しでも早くその日々を求めるのなら、あなたも行動することよ」





「わたしに力をください」


「わかりました」


海底トンネル。その先には今は”バコスタ島”と呼ばれる、ウィルソンの住む島がある。


一瞬、光がケイティを包み、やがて消えた。

そのときには、もう声の主の気配も消えていた。


おそらく力を与えてくれたのだろう。


剣が軽く感じられた。



ケイティは海底トンネルをくぐることを決心した。


剣先はバコスタ島の方角を向いていたのだから。自分はそこへ行けばいい。



いいや、行くしかないのだ。



・・・・・・・・・・・・・・・。


わたし・・・・・。


今まで誰と話していたのかしら?




不意に背後で、はっきりとした声がした。

聞き覚えのある・・・・・それは人間ではない。


振り返ると、サナの猫、ゴルドがいた



「ソロソロ行こうカ?」






「あなたは・・・・・」