室内で過ごす時間が長くなっている。

無理もない。

台風の脅威は蝉の鳴き声さえ凍らせる。

仕事以外ではミュージアムで

過ごす時間が増えている。

作品の観察に集中していると、

周囲の喧騒さえ聞こえなくなる。

代わりに脳裏で音楽が流れはじめる。

50年代のドゥーワップにビートルズの数曲、

時々モーツァルトのK331の第一楽章を挟んで。

フェルメールの真珠の耳飾の少女(もちろんレプリカだが)の

前に立ち尽くしていると、

あのTi-amoが流れると同時に、

家できっと待っているだろう彼女の顔が浮かぶ。

アミューズのスロットマシンが

ジューク・ボックスに見えることがある。

思い出の熱帯夜のダイナー。

大音量のロックと特大のBLT、

それにベックビールが心ではじけた。

喧騒の中の孤独に、意外な幸福が潜んでいる。

癒しが、ある。

アナログ世代、50を迎える私にしか味わえない遊びか。





PS.
時速15キロという鈍足の台風11号のおかげで、今日夕方からの親戚一同を介しての盆の法用の打合せが順延した。順延したといっても、ほんの3時間程度だが、名古屋に棲む従弟の到着が遅れたためだった。福知山も相変わらずの低地なので、由良川のあまりの氾濫に、都会暮らしの長い彼も驚いていた。久さしぶりに川の氾濫を観たと言って。今日23時37分現在、四国から北上してくる奴の襲来に備えているわけではないが、雨も風も小康状態で、その兆しさえ感じないが…果たして、うまく途中で西側にそれてくれればよいのだが…いや、列島に上陸すると東北東に直進していくのが慣例なので、素人のエゴイスティックな予報はやめよう。上記の散文を書いたのは確か、4年位前の9月の中旬。台風の連続に日本が揺れていたある日だったと思う。それにしても8月、真夏の台風とは。これはもう熱帯モンスーンかサバナ気候帯に特有のサイクロンかタイフーンと考える方が妥当かもしれない。早く、サクッと通り過ぎて欲しいものだ。11号のネーミングにはNOROあたりがいいだろうと思うが…。





●ちょうど5年前の晩秋から初冬にかけ、書いていながらアップし忘れていた散文が数十本、古い控えフォルダから先ほど発見。時節に沿って、その時折の心象を成り行きに任せて綴ったショートストーリーのよう(こんなの書いていた事も先ほどまで忘れていた)。デフォルメを一切していないので、お見苦しくご不明な点があろうかと存じますが、どうかご海容ください。 ではまた後日、別の散文をアップします。







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