PLDDのIC | 太閤クリニック

太閤クリニック

TAIKOH neurosurgical service

私は脳神経外科医になって以来36年を超えましたが、種々の手術に邁進してまいりました。前職では脊髄疾患の手術数が脳疾患の手術数を越えています。
ここで頚椎椎間板ヘルニアについて考えてみましょう。
これは病気ではありません。加齢に基づく変化に姿勢や外傷、まれにはくしゃみ一つ等を契機に数々の症状を出します。最初は軽いどちらかの手の痺れ、進んでくると両手の痺れや脱力、手に電気が走ったような感じがする方もいらっしゃいます。

神経学的検査をすれば(私と向い合って力比べをしたり、腱反射をみたり、痺れの範囲を尋ねたりするだけです。)どこが悪いか正確に分かります。それを確認するためにMRIを撮ります。軽い頚椎椎間板ヘルニアがあるとしましょう。ここで多くの医師はおそらくこう言うでしょう。「軽いから様子を見ましょう」。様子をみるって具体的に何をするのでしょう?
ここで様子をみることに私は賛成しません。積極的に姿勢の指導や適した内服薬の服薬をします。
一般的には歩行障害や足の痺れ、耐え難いほどの両手の痺れが出るほど悪くなった場合はもちろん全身麻酔でいろいろな手術をお勧めしています。前方から後方からと色々手術があります。今まで私は何百もそれらの手術をしてきました。
合併症に患者さんと共に苦しみ、よくなれば共に祝福してきました。

脊髄は中枢神経ですから再生はしません。歩けなくなるほど悪くなっては遅いのです。
ただ様子を見ていてはいけないのです。

手術をするほどではないが症状はある。その症状に患者さんは苦しんでいる。色々なケースがあります。
高齢や糖尿病・高血圧などの合併症でで全身麻酔が危険を伴う。患者さんは手術は絶対受け付けないという方もいる。
親からもらったカラダに傷は付けたくないという方もいる。

腰椎椎間板ヘルニアについても同様です。足が痺れてきた。腰が痛い。足が上がらない。
でも手術はできない。したくない。

インフォームド・コンセント(知らされた上での同意)とセカンドオピニオン(全く第三者の専門家に相談する)が進んできている現在、手術するほどひどくないけど症状がある。手術をしたいけど何らかの理由で手術不能である。
私はここで長年ジレンマに患者さんと一緒に苦しんできました。

そこでPLDD(経皮的レーザー減圧術)の登場です。
残念ながら日本ではまた保険が通っていないので自費診療となってしまいます。
レーザーで椎間板を蒸散して圧を低くしてヘルニアの後方への突出を減ずることを目的としています。


突出型のヘルニアに限っては非常に有効な手段です。
ただ適応を正しく見極めることは非常に大事です。私は突出型以外の方のPLDDは絶対しません。骨が脊髄や神経根を押している場合には無効です。適応を正しく見極めた上で専門家は実施すれば非常に良い治療と考えています。
局所麻酔で約15分で終了します。その後、小一時間ほど休んで頂けば帰宅できます。

全国の椎間板ヘルニアで悩んでいる方々、まず診察を受けに来て下さい。
その際、レントゲンとMRIを持参して頂けると非常に有難い。こちらで撮り直さなくてもいいですものね?

当院では専門医が診察、治療を行います。レーザー装置、レーザーファイバーを導入しており、納得いただける治療を提供させていただきます。PLDDが適応でない場合には、責任を持って他の治療法にて治療を行います。開院時はCANON(◯芝メディカル)の技師さんが簡単に手伝ってくれたが、時代は変わった。もうCANONは手伝ってくれない。前職の放射線技師さんが起業したのでLINEで相談して手術日を決める。看護師さんも直接介助と記録の看護師と私の4人集まらないとできない。

今回の患者さんは高齢でご自分でググってPLDD一択で受診された。適応はある。患者さんが10歳若ければ

全身麻酔の手術を選ぶが、本人の希望ははPLDD一択!来週8月29日に施工する予定だったがスタッフの日程が合わず10月初旬になってしまう。昨日16時からICを丁寧にして「待ちます」との事でした。それまでは保険診療で警戒を目指す。待っててね!Hさん