友人たちと久し振りの京都旅行、京都御苑と京都御所 4 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

5月のこと、大学時代の友人たちと過ごす京都旅行の続き。

 

二日目の朝は三人とも軽い二日酔い。

ということで、京都御苑を散歩して体調を整えることに。

友人の家から歩いて京都御苑に向かう。

 

早朝の京都御苑に観光客の姿は無く、散歩を楽しむ方たちとおはようの挨拶を交わしながら歩く。

友人が京都御所の歴史について詳しく説明してくれるのがありがたい。

 

砂利道は歩きにくいので、林の中の小道を歩く。

大きな欅の樹は樹齢何年くらいなのだろう。

 

砂利道の真ん中にある見慣れない樹を見付けた。

 

これは樹齢約300年の椋(むく)で、ここが公家の清水谷家の屋敷であったことから、”清水谷家の椋”と呼ばれているのだそうだ。

 

京都御所の開園時間となったので、清所門から中に進む。

 

御所の南半分を巡ることができる。

 

右手に見えてきたのは、宜秋門。

 

左手には御車寄(おくるまよせ)。

高位の貴族などが参内した際に、儀式や天皇との対面のために使用した玄関。

 

更に先に進むと、新御車寄(しんみくるまよせ)。

大正4年(1915年)に大正天皇の即位の礼が行われるに際し、新設された玄関。

旧は"おくるまよせ"で新は”みくるまよせ”と、読み方が違うのが面白い。

 

奥に見える大屋根は、紫宸殿。

正面の門は、紫宸殿の南側の庭、南庭(だんてい)に設けられた月華門。

 

南庭を囲む塀を回り込み、南側の承明門に至る。

 

承明門の正面に見えるのが、紫宸殿。

でもここから中には入れない。

 

承明門に向かい合ってあるのが、建礼門。

京都御所の南向きにある正門。

天皇陛下および国賓が来られる際にのみ使用される格式高い門。

 

南庭の東側に回り込み、日華門から南庭に入る。

これが紫宸殿。

京都御所で最も格式の高い正殿。

この建物は安政2年(1855年)の造営で、明治、大正、昭和の三代の天皇の即位の礼はここで執り行われている。

紫宸殿の前にある二本の樹は、右側が左近の桜、左側が右近の橘。

 

紫宸殿の中には、高御座(たかみくら)、御帳台(みちょうだい)が置かれている。

現在の高御座と御帳台は大正天皇の即位の礼に際して製作され、大正、昭和、平成、今上天皇の即位の礼に使用されている。

(平成、今上天皇の即位の礼は東京の皇居宮殿で行われた。)

 

日華門を出ると、向かい側には東側の門、建春門。

 

これは春興殿。

この左横を抜けて左折し、清涼殿に向かう。

 

突き当りの建物が、清涼殿。

 

ここは天皇の日常のお住まい。

天正18年(1590年)にお住まいが御常御殿(おつねごてん)に移ってからは、主に儀式に用いられた。

 

中央には畳を敷いた天皇の日常の御座、昼御座(ひのおまし)がある。

 

ここには、紫宸殿で言うところの右近の橘の位置に漢竹。

 

そして左近の桜の位置に呉竹が植えられている。

 

次に向かったのは、御池庭(おいけにわ)。

 

右手には、欅橋。

 

御池庭に面し、小御所と御学問所の間にあるのは、蹴鞠の庭。

 

御池庭から更に北上すると、御常御殿に突き当たる。

清涼殿内に設けられていた常御所(つねごしょ)が天正18年(1590年)に独立した建物となった、天皇のお住まい。

 

御常御殿に隣接するのは、御三間(おみま)。

七夕などの内向きの行事に使われる建物。

 

襖絵がとても良い状態で維持されている。

 

見学を終え、出口に向かう。

 

庭の樹々がとても美しく選定されている。

 

案内所で一休み。

これは清涼殿にある”年中行事障子”の複製。

毎月こんなに多くの行事があるのかと驚く。

 

京都御所見学はなかなか興味深かった。

 

次の目的地に移動することにする。

途中、珍しい樹を見付けた。

 

白い小さな花が咲いているのは、栴檀(せんだん)。

 

泰山木(タイサンボク)の花も咲いている。

 

御苑には多くの桜が植えられている。

一番多いのがヤマザクラ。

他には八重のサトザクラ。

そしてここ、今出川御門に近い近衛池付近には、”近衛の糸桜”に因んで、写真のようにシダレザクラ(イトザクラ)が植えられている。

三人は京都御苑を出て次の目的地に向かいます。