12月のこと、ちぃさんと東銀座の『ジュー・ザ・バーガー』で過ごす楽しい夜の続き。
食べているのは、牛肉100%のグルメバーガー。
ちぃさんのハンバーガーセットは、ベーコンチーズバーガーとオニポテ。
私のは、メキシカンアボカドバーガーとオニポテ。
ビールは二杯目。
ちぃさんは一杯目と同じく、ファーイースト東京ホワイト。
私は、スプリングヴァレー、豊潤496。
ハンバーガーを押しつぶし、かぶりつく。
美味い。
ビールは三杯目。
ちぃさんは、またまたファーイースト東京ホワイト。
私は最初に立ち還り、ブルックリンラガー。
壁に掛けられた、店名の入った額もセンスが良い。
開場時間となったので、歌舞伎座に向かう。
驚いたことに、歌舞伎座の前には凄い人だかり。
今までこんな混雑は見たことが無い。
市川猿之助事件などで大揺れとなった今年の歌舞伎界だが、人気は健在のようだ。
次々と席が埋まり、開幕直前には満席となる。
緞帳は歌舞伎座の新開場十周年記念の新作、横山大観の「霊峰飛鶴」。
寄贈は永谷園、製織は川島織物。
十二月大歌舞伎の第三部の演目は、”猩々”と”天守物語”。
第三部、”天守物語”の注目の配役は、亀姫を演じる坂東玉三郎。
玉三郎さんが大劇場からの引退を表明されたのは6月のこと。
猿之助事件に続き、歌舞伎界に激震が走った。
それから6ヶ月、出演時間が短い役とはいえ、玉三郎さんが歌舞伎座に戻ってこられたのだ。
今年は三月大歌舞伎と四月大歌舞伎で玉三郎さんの舞台を観ているので、8か月ぶりとなる。
”猩々”は舞踊の演目。
尾上松緑と中村勘九郎の息の合った踊りが圧巻。
”猩々”が終わると、35分間の休憩。
ここで観客は急いで夕食をとることとなる。
私たちは既に夕食を済ませているので、持参したワインとおつまみで休憩タイムを楽しむ。
緞帳が替わった。
これも歌舞伎座の新開場十周年記念の新作、田渕俊夫の「春秋」。
寄贈は清水建設、製織は龍村美術織物。
”天守物語”は、泉鏡花作、坂東玉三郎演出の、白鷺城の天守閣の最上階で繰り広げられる妖艶な世界の物語。
富姫役の中村七之助(左)と亀姫役の坂東玉三郎(右)の競演が素晴らしい。
(写真は歌舞伎美人のH.P.からお借りしました。)
主役の富姫は玉三郎の当たり役だが、大舞台からの引退を表明している玉三郎は主役を七之助に譲り、脇役の亀姫で出演して舞台を支えている。
そして舌長姥と近江之丞桃六を演じる中村勘九郎がここでも良い演技を見せている。
観劇の興奮が冷めやらぬまま、歌舞伎座をあとにする。
歌舞伎稲荷大明神にお参りをして帰る人も多い。
木挽町広場は既に店がたたまれ、閑散としている。
三時間前まではこんなに多くの店が軒を連ねていたのに、毎晩のこの撤収はミラクル。
かぶきにゃんたろうにお休みの挨拶をして帰途に就く。
ちぃさんと過ごす、東銀座での楽しい夜でした。