今日から私の記事はようやく9月、もっと先を急がねば。
彼女と銀座の何時ものフレンチで待ち合わせ。
最近は丸の内で会食することが多く、銀座に来るのは久し振りのような気がする。
N.Y.の昔の地下鉄をイメージして美濃タイルで作られた「松屋銀座」の地下道が何気に好きだ。
銀座通りの二丁目交差点を渡り、マロニエ通りに入る。
シャネル、カルティエが並ぶ交差点を切り取った写真は、N.Y.の街並みのようにも見える。
今夜のお店は「マロニエゲート銀座1」の10階にある、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』。
入口には、”ブラッスリー ポール・ボキューズ 16周年記念パーティー”の標示。
広い店内は満席の予約。
都内の『ポール・ボキューズ』各店の支配人やスタッフが応援に駆け付けているので、私のテーブルにも次々と挨拶に来てくれる。
開宴前の緊張感が心地良い。
カウンターでは、今夜のワインの準備が進んでいる。
窓の外、銀座の空は暮色が強くなっている。
9月になり、日の入りが早くなってきた。
何時もとはテーブルセッティングが変っている。
左右に複数本置かれていたカトラリーが、右側のカトラリーレストにまとめられている。
SDGs推進の一環として、料理の度に新しいカトラリーに交換するのを止めたのだ。
このセルヴィエットを見ると、俄然食欲が湧いてくる。
今夜は、北海道美瑛の食材を駆使したコース。
今夜の星野シェフの料理も楽しみだ。
メニューカルテに使われている写真は、美瑛のお花畑。
彼女が到着し、シャンパーニュを注いでもらう。
今夜のシャンパーニュは、ティエノ、ブリュット。
メゾン・ティエノはランスに1985年に設立された若いシャンパーニュ・メゾン。
2000年に『ポール・ボキューズ』とパートナーシップを締結し”ボキュース・ドール”の公式シャンパーニュとなり、一躍有名となった。
ボキューズ・ドールは、ポール・ボキューズ氏が創設した世界最高峰のフランス料理コンクールで、二年に一度奇数年の1月にリヨンで開催されている。
評価が高くなったお陰で、2013年、2014年にはアカデミー賞授賞式の公式シャンパーニュにも採用された。
畑は、アイ村とコート・デ・ブランのグラン・クリュなど、約30haを保有。
セパージュは、ピノ・ノワール45%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ20%。
4年から8年間熟成させたリザーブワインを40%も使用し、瓶内熟成期間は48ヶ月ととても長い。
ドサージュは、5.0g/ℓと少ない。
勢いのある泡立ち。
甘い果実の香りと熟成香。
果実の凝縮感と深い熟成感、炒ったナッツやブリオッシュのニュアンス、後味はキレの良いブリュット。
ポール・ボキューズ氏が認めただけあり、素晴らしいシャンパーニュだ。
3種のアミューズ・ブーシュが届く。
本山さんの美瑛野菜を使ったガスパッチョ。
野菜は、トマト、タマネギ、ガーリック、ピーマン、パプリカ、セロリ。
本山さんは今夜の会に出席されているとのこと。
川崎さんの美瑛豚のリエットとシュー。
肉はネックとバラが使われ、マヨネーズと発酵クリームが加えられている。
これはポール・ボキューズ氏のレシピなのだそうだ。
シューの小麦粉も美瑛産。
美瑛豚ソーシソン・ブリオッシュ。
リヨンの郷土料理で、ポール・ボキューズのスペシャリティ。
このブリオッシュに使われている小麦粉も美瑛産。
星野シェフの料理教室でソーシソン・ブリオッシュの作り方が紹介されているので、参考までに張り付けておく。
銀座の何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』で彼女と過ごす、素敵な夜は続きます。