ルーブル美術館展コラボディナー、ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ、国立新美術館 2 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

六本木の国立新美術館にあるフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で友人達と過ごす楽しい夜の続き。

メンバーは、かずみさんご夫妻、KEiさん、しづちゃん、mayuさん、そして私。

今夜は、「ルーブル美術館展 愛を描く」特別ディナー。

 

ワインは三本目。

選んだワインは私の定番、クローディ・ジョバールが造る、リュリー、モンターニュ・ラ・フォリ、2012年。

 

クローディはブルゴーニュで注目の女流醸造家で、彼女のワインは大好き。

2012というバックヴィンテージが残っていたのも、サン・ロベールの2012VTと同じく嬉しい驚き。

 

白ワイン二種の飲み較べ。

右がボルドー・グラーヴ、左がブルゴーニュ・リュリー。

クローディのリュリーはより熟成感が強く、熟した洋梨、パッションフルーツ、パイナップルの香り。

濃厚で複雑なストラクチャーを持つ、素晴らしい熟成シャルドネだ。

 

ボルドー、グラーヴの白は、シャトー・サン・ロベール、キュヴェ・ポンセ・ドゥヴィル、2012年。

 

ポワソンが届く。

料理の説明は以下のとおり。

 

リナルドとアルミーダは、16世紀末頃にイタリアの詩人タッソーによって書かれた叙事詩『解放されたエルサレム』に登場する恋人たち。

物語の舞台は、第1回十字軍がエルサレム奪回をめざして進む11世紀末。

十字軍の勇士リナルドの活躍に、十字軍を壊滅するよう命を受けた美しい魔女アルミーダが挑戦する。

ところが彼女の憎しみは間もなく愛に変わり、魔術で彼を宮殿に連れてきて、二人は恋に酔いしれるという場面。

画面の左には、リナルドを魔女から解き放とうとやってきた二人の兵士、カルロとリバウド。

この二人が女性たちに誘惑される場面を描いた作品も今回展示されている。

 

という絵を踏まえた上でこの料理を見る。

植田シェフは苦労されたと思う。

 

仙台産スズキのポワレの上には、プロヴァンス風サラダとフヌイユ。

 

帆立貝のポワレの上には、トウモロコシのカダイフ。

 

二種の白ワインを飲みながらの食事は楽しい。

 

ヴィアンドが届く前に、赤ワインを抜栓。

ドメーヌ・アレクサンドル・パリゴ、ブルゴーニュ、オート・コート・ド・ボーヌ、クロ・ド・ラ・ペリエール、2019年。

 

このワインの特徴は、何と言ってもクロ・ド・ラ・ペリエールという単一畑のぶどうが使われていること。

 

赤果実の綺麗な果実味、活き活きとした酸味、そして滑らかで力強いタンニンのバランスが素晴らしい。

アレクサンドル・パリゴの丁寧なワイン造りを感じるピノ・ノワールだ。

 

ヴィアンドが届く。

この説明も以下のとおり。

 

旧約聖書の「創世記」をテーマに描いた作品。

神が作ったアダムとエバがエデンの園で、食べることを禁じられていた木の果実を食べる場面が描かれている。
兄で画家のアドリアーン・ファン・デル・ウェルフとの共作。

 

牛フィレ肉のグリエがアダムで、ジャガイモのドフィノワがエバ。

禁断の木の実、リンゴのピューレが添えられている。

 

肉の焼き色とヴォリューム感が素晴らしい。

友人達と六本木、「国立新美術館」の『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で過ごす楽しい夜は続きます。