10月下旬のこと、彼女と恵比寿で待ち合わせ。
ここに来れば、ゑびす様にご挨拶。
車で向かったのは、「代官山フォーラム」。
ここの路面店は、ジュン・アシダ。
奥には、お嬢さんのタエ・アシダのショップ。
今夜のディナーのお店は、『メゾン ポール・ボキューズ』。
レストランは「代官山フォーラム」の地下全体を占めていて、この緩やかな階段を下ってエントランスに向かう。
エントランスで先﨑支配人が出迎えてくれる。
「グランメゾン東京」の撮影の時は、ここには『gaku』の銘板が付けられていた。
厨房を覗くと、今も尾上菊之助が居るような気がする。
何時ものとおり、彼女がお化粧直しをする間、在りし日のポール・ボキューズさんのヴィデオをバーで観て過ごす。
先﨑支配人が来てくれ、手持無沙汰な私に付き合ってくれる。
これからのパーティー企画や、フランスワインや食材の輸入状況について話しを伺うのも楽しい。
調度品の一つ一つが美しく、ここには数十回訪れていても、毎回色々な場所の写真を撮ってしまう。
今夜はラウンジは閉ざされている。
ここが前身の『シンポジオン』だった頃は、食後のデザートはこのラウンジに席を移して楽しんでいた。
彼女がお化粧室から戻ると、先崎支配人がテーブルに案内してくれる。
メインダイニングは、この長い廊下の先にある。
メインダイニングのシックな色合いが寛ぎを演出してくれる。
私達のテーブルは、一番奥の何時もの半個室。
私達が最初の客だったので、まだ誰も居ないダイニングルーム内を奥から撮影。
テーブルに着くと、サービスカウンターには視界が開けているが、他のテーブルからはほとんど見えないようになっている。
テーブルには何時ものセッティング。
カトラリーとワイングラスは、料理とワインが届く度に出される。
カトラリーは、クリストフル。
まずはシャンパーニュ。
今夜はワインをペアリングでお願いしている。
ここのハウスシャンパーニュはドゥラモットだが、今夜は初めて飲む銘柄が出された。
マルグリット・ギュイヨ、キュヴェ・デジール、ブリュット。
これは、リヨンの『ポール・ボキューズ』本店で2022年に新しくオンリストされたシャンパーニュ。
マルグリット・ギュイヨは、2012年にフローレンス・ギュイヨが設立した若いシャンパーニュ・メゾン。
マルグリットはフローレンスの祖母の名前。
マルグリット=マーガレットであることから、エチケットの図柄はマーガレットをイメージしている。
ぶどうは、ピノ・ムニエ100%。
ピノ・ムニエのブラン・ド・ノワールとは珍しい。
このボトルの使用ワインは2014年産が70%、2013年産が30%で、マロラクティック発酵は行わず、ドサージュは7g/Lと少なく、瓶内熟成期間は48ヶ月以上ととても長い。
勢いのある泡立ち。
濃いシャンパン・ゴールド。
柑橘系の爽やかな香り。
強い熟成感、活き活きとした酸とミネラル、長い余韻。
『ポール・ボキューズ』が採用した理由がわかる、素晴らしいバランスのシャンパーニュだ。
シャンパーニュのお供はグジェール。
4種のチーズを使ったグジェールの香りが素晴らしい。
彼女と過ごす代官山のグラン・メゾン、『メゾン ポール・ボキューズ』での素敵な夜は続きます。