銀座の何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2017年を2杯飲んだ後は、白ワインをボトルで注文。
ドメーヌ・ルフレーヴ、マコン・ヴェルゼ、2018年。
世界最高峰の白ワインの造り手、ドメーヌ・ルフレーヴがマコンのシャルドネで手掛けるキュヴェ。
今夜はほぼ満席で忙しそうなので、部屋の中央の大きなワインクーラーに入れるのではなく、自分でも注げるように個別のワインクーラーを出してもらう。
コルクの状態は良く、香りにも問題なし。
フレッシュサーモンのマリネ、ディル風味の最後はマコン・ヴェルゼを合わせる。
さすがルフレーヴ、豊かな果実味とミネラル、そして綺麗な酸のバランスが素晴らしい。
今夜の魚料理は、『ポール・ボキューズ』の本店があるリヨンの名物料理。
リヨン風スズキの軽いクネル、幸エビのポワレ、ソースアメリケーヌ。
リヨンではクネルにはカワカマスを使うが、日本には生息していない。
そこで代わりに同じく白身のスズキを使っているので、リヨン風となっている。
幸えびは最高級の国産海老で、抗生物質や保存料等を一切使用していない健康な海老。
クネルはとても滑らか。
濃厚なアメリケーヌソースが良く合って美味い。
アメリケーヌソースを掬って食べるため、バゲットのお代わりをもらう。
肉料理には赤ワインをグラスで。
ドメーヌ・フェヴレ、メルキュレ、ラ・フランボワジエール、モノポール、2018年。
ドメーヌ・フェブレはコート・シャロネーズのメルキュレの北部にラ・フランボワジエールを含め三つのモノポール畑を有し、2015年にはメルキュレに醸造所を建設している。
その名のとおりベリー系の活き活きとした果実味、バラ、スミレ、黒い土のニュアンス。
まろやかなタンニンも心地よい。
長崎県土井農場、諫美豚のロティ、ベアルネーズソース、色々な茸のソテー。
諫美豚(かんびとん)は長崎県諫早市の土井農場が自社栽培の食用米、”にこまる”で育てたブランド豚。
うっすらと赤みが残る焼き色が食欲をそそる。
70℃の低温で40分かけてじっくり焼かれている。
脂身に旨みが凝縮されていて美味い。
しっかりとした味わいを持つ豚なので、ピノ・ノワールとも良く合う。
デセールも『ポール・ボキューズ』のスペシャリティ。
フレッシュ苺のキルシュ風味、軽いヴァシュランとバニラアイスクリームと共に。
ヴァシュランは焼いたメレンゲにホイップクリームやアイスクリームを挟み、フルーツを飾ってソースをかけたスイーツ。
ボトルに残っていた最後のマコン・ヴェルゼをグラスに注ぐ。
デセールのお共にシャルドネ。
メレンゲを横にずらすと、その下にもアイスクリームと生クリーム。
最後は赤ワインの二杯目を合わせて完食。
満杯になったお腹を濃いコーヒーが癒してくれる。
店を出るときにも星野シェフが見送りに出てきてくれた。
星野さんの料理はやはり美味い。
ここにもっと来なくてはと思う。
彼女と過ごす、何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』での楽しく美味しい夜でした。