銀座の”何時ものフレンチ”、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
今夜の赤ワインは、モンターニュ・サンテミリオンのシャトー・メゾン」・ブランシュ、2009年。
これは初めて飲むワイン。
サンテミリオンでありメルローが主体だと思うが、カベルネ系の香りを強く感じる。
2009年なので充分に熟成が進み、強いがエレガントなボディが美味い。
透明感のある濃いルビー色。
ダウンライトにかざすと光の像を結んだ。
割合は不明だが、メルロー主体でカベルネ・フランが加えられている。
シャブリとサンテミリオンの並行飲み。
飲んでいるシャブリは、ドメーヌ・モロー・ノーデ。
シャブリで注目のニュージェネレーションの造り手。
仔羊の鞍下肉のロティ、スパイスの効いたジュのソース、トピナンブールと牛蒡のピューレ、ホウレン草のエチュベを添えて。
皿のふちに添えられたピューレに使われているのトピナンブールは、菊芋のこと。
仔羊の焼き色が素晴らしい。
ジュソースにはグリーンペッパーが加えられている。
ロース肉の大きな塊に加え、小さなヒレ肉も。
この味わいの違いも面白い。
仔羊にサンテミリオンは良く合う。
ディジェスティフは、スッド・ウエストのジュランソンでドメーヌ・コアペが造る、バレ・ドクトーブル、2018年。
ジュランソンはソーテルヌと並ぶ甘口ワインの産地。
そしてドメーヌ・コアペは多くの三ツ星レストランで採用されている人気の造り手。
パッションフルーツやアプリコットの香り。
甘口ワインではあるが酸味があるので爽やかな飲み口。
10月の終わりまで収獲を遅らせ、完熟ぶどうをピレネー山脈から吹き降ろす寒風で糖度と酸を凝縮させる、パスリヤージュという方法で作られている。
バレ・ドクトーブルとは、10月のダンスという意味。
ぶどうはプティ・マンサン100%で、フレンチオークの樽で5~6ヶ月間熟成。
コーヒー風味のブランマンジェ、ソースアングレーズ、マスカルポーネのアイスクリームと共に。
コーヒー味だが、ブランマンジェにするために、白いコーヒーが使われている。
ブランマンジェもマスカルポーネのアイスクリームも滑らかで美味い。
デセールを食べ終わった〆には、シャトー・メゾン・ブランシュをもう一杯。
「今夜も美味しかったわ。やっぱり星野さんのお料理は素晴らしいわね」と彼女。
「新年になってちょっと間が開いてしまったけど、もっとちゃんと来ることにしようね」と私。
竹内支配人が現れ、ジュランソンのバレ・ドクトーブルを「もう少しいかがですか」と注いでくれる。
そこに星野料理長も加わり、料理やワインの話しで盛り上がる。
『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』を出ると、有楽町のファミマに向かい、彼女の朝食用のサラダを幾つか購入。
マリオンの中を抜け、晴海通りを四丁目交差点方向に向かう。
今夜もエルメスのビルがシックな雰囲気を醸し出している。
彼女と過ごす銀座の夜は楽しく更けていきました。