八月のある日、銀座のフレンチで、彼女と待ち合わせ。
銀座駅から松屋銀座方向に地下道を進む。
この地下道は最近改装され、とても綺麗になった。
松屋銀座から銀座通りに出ると、目の前はMCM。
マロニエ通りに入り、並木通りを左折する。
今夜のお店は、マロニエ通りと並木通りの角、このZOE銀座の8階と9階を占めている。
銀座の素敵なイタリアン、『アルジェントASO』が『アルジェント ASAMI』になったのは、昨年の事。
ところが浅見料理長が体調を崩され、戦列を離れることに。
そしてお店はフレンチの『アルジェント』として生まれ変わった。
8階に着き、レセプションで迎えられ、ウエイティングバーで彼女の到着を待つ。
彼女が到着し、内階段で9階のメインダイニングに進む。
天井には美しいシャンデリア。
イタリアンからフレンチに代わり、料理長に就任したのは大好きな鈴木健太郎シェフ。
「今夜はどんな料理とワインに出会えるのか楽しみだね」なんて話していると、鈴木料理長がテーブルに挨拶に来てくれた。
彼女も鈴木さんの料理が大好きなので、三人でしばし話に花が咲く。
最初のワインは、シャンパーニュ、ドゥラモット、ブリュット、プール・ヒラマツ。
サロンの姉妹メゾン、ドゥラモットが『ひらまつ』のために造るスペシャル・キュヴェは本当に美味い。
「今夜はドゥラモットなのね。嬉しい」と彼女。
プティサレはビールと枝豆・・・、に見立てた料理。
最初から鈴木料理長の遊び心満載。
ビールのゼリーと、泡を模したヨーグルトのムース。
手前にあるのはスペイン産カラスミ。
枝豆を模したマカロン。
中にはフォアグラのムースと粒々にした枝豆。
マカロンの皮には、枝豆の薄皮を乾燥させて粉にしたものを練りこんでいる。
白ワインは、彼女が好きな銘柄。
ソーテルヌの、クロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン、2014年。
ペサック・レオニャンの銘醸、ドメーヌ・ド・シュヴァリエのベルナール家がソーテルヌで造る辛口。
ファースト・ヴィンテージは2012年。
セラーには2013年と2014年が到着しているが、何故か14年の方が熟成が進んでいるので、13年より14年を先に飲んでいる。
セパージュはセミヨン70%、ソーヴィニヨン・ブラン30%。
グラスは撮影忘れ。
宮崎県産白チョウザメのエマンセ、ワサビとキュウリのジュレ、白醤油のエキュム。
白チョウザメのエマンセ=薄造りの上には、宮崎のキャビア。
宮崎のキャビアは熟成をかけて出荷されるのが特徴。
チョウザメを食べるのは初めてだが、白身でなかなか美味い。
熱々のパンも届く。
二種類目の白ワインは、クローディ・ジョバールのリュリー、モンターニュ・ラ・フォリ、2011年。
ブルゴーニュで人気の女流醸造家のこのワインは、日本では『ひらまつ』の独占輸入なので、系列のお店でしか飲むことができない。
でも、私のセラーには数本入っているので、好きな時に飲むことが出来る。
2009年がとても美味しかったが、2011年も熟成が進みとても良くなってきた。
透明感のある濃い黄金色。
パッションフルーツやパイナップルの甘い香り。
口に含むと、強い熟成が前面にでて甘みは感じない。
今夜は好きなワイン揃いで彼女も大喜び。
それだけにグラスがどんどん進み、飲み過ぎの予感。
彼女と過ごす銀座のフレンチ、『アルジェント』での素敵な夜は続きます。