彼女と六本木ヒルズで待ち合わせ。
66プラザには美しいクリスマスツリー。
次々と灯りや色が変わるので、眺めていて飽きることがない。
ツリーの横には、モエ・エ・シャンドンのオブジェ。
今夜の目的は、クリスマス・マーケットでのお買い物。
マーケットの手前には、モエ・クリスマス・マルシェ。
外にもテーブルがあるが、さすがに夜の屋外で冷えたシャンパーニュは寒い。
東京タワーの照明は、”KANREKI RED”、12月23日に開業60周年を迎えた記念の”エンジェル・レッド・ダイヤモンドヴェール”で、”60”の文字が点灯している。
六本木ヒルズのクリスマス・マーケットには毎年来ているが、今年も多くの人出。
今年もケーテ・ウォルファルトが出店。
ドイツ、ローテンブルク発祥のクリスマス用品のお店だ。
ローテンブルクには一度だけ行ったが、残念ながらこのお店には寄っていない。
出店の屋根の上にはトナカイ。
ガラス屋根の照明が雪の結晶のように輝く。
目的のお店はここ、彼女のためにシュトーレンを買うのだ。
昨年はお隣の『ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション』でシュトーレンを買ったが、とても小さいので食べた気がしなかった。
そこで今年はクリスマス・マーケットで大きなシュトーレンを購入。
マーケットの中には飲食店も多く、テーブルは何時も満席。
私達はクリスマス・ディナーの予約時間が近付いたので、六本木通りに出て車を拾う。
車を降りた場所は西麻布の何時ものフレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』。
今月二度目の訪問で、年末にも予約を入れている。
今夜は地階のホールと二階がメインで使われており、三階は常連客がゆっくり使うことが出来るとのこと。
魅力的なお酒がずらりと並ぶ。
ジャン・ポール・メッテのオー・ド・ヴィーの品揃えが素晴らしい。
クリスマス・ディナーには、シャンパーニュ。
ドゥラモット・ブリュット、プール・ヒラマツを抜栓。
サロンの姉妹メゾン、ドゥラモットが『ひらまつ』のために造る特別なキュヴェ。
ドゥラモットの本拠地は、コート・デ・ブランの中心、ル・メニル・シュール・オジェ。
ここのところシャンパーニュを飲み過ぎているが、やはり彼女と飲むドゥラモットは美味い。
セパージュは、シャルドネ50%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ20%。
シャルドネはコート・デ・ブランのグラン・クリュ、ピノ・ノワールはモンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュが使われている。
ここではテーブルの上に、パリの小物が置かれている。
今夜の私達のテーブルには、エッフェル塔。
ここのバゲットは焼きが強く、皮はパリパリで美味い。
前菜は、ビーツ、ジャガイモ、ニンジンのマセドワーヌ、タスマニア・サーモンのマリネ。
添えられているイクラは、柳原料理長が自ら漬け込んで作ったもの。
「前菜にサーモンが出てくるなんて、嬉しい。醤油味のイクラが良いアクセントになってるわね」と彼女。
彼女はサーモンが好きなのだ。
シャンパーニュはまだ少し残っているが、魚料理が出されるのに合わせて白ワインもお薦めをグラスでお願いする。
田中ソムリエールのお薦めは、ドメーヌ・アラン・ブリュモンのシャトー・モンテュス・ブラン、2009年。
熟成が進み、飴色。
熟成からくるエステル香が強く、その後に完熟果実の香り。
良いぶどうを使っているからこその熟成感をしばし愉しむ。
セパージュは、プティ・クルビュ80%、プティ・マンサン20%。
アラン・ブリュモンと言えばタナを用いた赤ワインで”マディランの皇帝”と称されるが、この白もとても素晴らしい。
魚料理は、鰆、ソース・ブールノワゼット。
鰆の身が厚く、ジューシー。
ブールノワゼットが鰆に良く合う。
西麻布の一軒家フレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごすクリスマス・ディナーの素敵な夜は続きます。