ちょっと間が開いてしまいましたが、先月のフランス旅行の記録。
この記事の続きです。
パリのガール・ド・リヨンをTGVで出発し、着いたのはガール・ド・ディジョン。
ディジョンはブルゴーニュ公国の首都として栄えた街。
でも駅前にタクシーが2台しかなく、私達は三番目。
随分待ってようやく次のタクシーが現れ、ホテルに向かう。
私達の後ろには同じTGVで到着した人たちの長い列ができていたが、日が暮れる前に乗れたことを祈りたい。
タクシーを長い時間待ったが、乗ってしまえば3分の距離。
市内中心部にあるオステルリ・デュ・シャポー・ルージュに到着。
お隣はサン・ベニーニュ大聖堂という、市の中心部、歴史的地区にある。
昔の邸宅を改造して作られたホテルだが、ホテル名のデザインは洒落ている。
ロビーには赤表紙の本がずらりと並ぶ。
これはミシュラン・レストラン・ガイド。
良く見ると1976年の本が一番古く、1990年以降は毎年の本が揃っているようだ。
実はこのホテルを選んだ理由は、併設のレストラン、『レストラン ウイリアム・フラショ』がミシュラン二つ星だからなのだ。
もちろんホテルの予約時に、『ウイリアム・フラショ』も予約してある。
チェックインの時に、「最上階の部屋を用意させていただきました」と、とても特別のことのように言われた。
部屋は3階(日本の4階)の344号室。
エレベーターを降りると、3階があるのは建物のごく一部だけで、部屋が三つしかないことがわかった。
私達の部屋は真ん中で、滞在期間中両側は空室だったので、いわば最上階を占有したことになる。
部屋に入ると、”特別”の意味がわかった。
通常欧州のホテルの部屋は狭いのだが、ここはとても広いのだ。
「ヨーロッパでこんな広い部屋は初めて」と彼女も驚いている。
壁の絵が面白い。
料理の絵なのだ。
さすが美食の街ディジョンであり、二つ星レストランを擁するホテルだ。
窓からは古い町並みが見える。
目を横に巡らせば、教会の塔が見える。
ここは、サン・フィリベール教会。
大聖堂は並びなので、残念ながら窓からは見えない。
ホテルでしばらく休んだあと、ディナーに向かう。
ディジョンで人気のレストランを予約しておいた。
でも、ランチもヴォリュームがあったので、彼女も「お腹が空かない」そうだ。
途中には別の教会。
サン・ジャン教会。
ディジョンの旧市街には教会が多い。
予約しておいたお店は、『プッコワ・パ』。
”Pourquoi pas”とは英語で言えば”Why not”、日本語では表現しにくいが、”いいね”とか”もちろん”といった感じ。
ディジョンで評価の高いレストランだ。
開店時間の19時30分に入店したので客は少なかったが、30分以内には満席となってしまい、予約無しの客が何組か断られていた。
1ヶ月ほど前にホテルのコンシェルジュに頼んで予約しておいて良かった。
料理のメニュー解読は彼女に任せ、私はワインリストと睨めっこ。
さすがブルゴーニュのレストラン、品揃えが素晴らしく色々と目移りしてしまう。
選んだワインは、ガルニエ・エ・フィスが造る、コート・ド・ジュアン、シャブリ、プルミエ・クリュ、2016年。
コート・ド・ジュアンはシャブリ地方の南西部にあるプルミエ・クリュの地区で、ガルニエ・エ・フィスはコート・ド・ジュアンの中でもNo.1の造り手と言われている。
美しい輝きのある黄金色。
2016年とは思えないほどの強い凝縮感と熟成感。
酸とミネラルのバランスも素晴らしい。
ブルゴーニュで飲むと、一層美味しく感じるのかもしれない。
ディジョンの人気のレストラン、『プッコワ・パ』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。