銀座のイタリアンの名店、『アルジェントASAMI』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
ドゥラモットのブラン・ド・ブラン、ソーテルヌのクロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャンを飲んだあとは、これも彼女が好きな白。
ロワールのドゥ・ラドゥセットが造るプイィ・フュメ、2009年。
ドゥ・ラドゥセットは長い歴史を誇る名門で、ロワール最大の造り手。
フレッシュな果実味、活き活きとしたミネラルを持ちながら、熟成が進みエステル香も感じる。
これぞロワールのソーヴィニヨン・ブランという素晴らしい出来栄えだ。
左がドゥ・ラドゥセットのプイィ・フュメ、右がクロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン。
仙台漁港より届いた鱸のサルタート、青海苔とオマール海老のミキュイ。
鱸は皮がパリっとソテー(サルタート)され、肉厚の身はジューシー。
オマール海老のミキュイは身がプリプリで美味い。
赤ワインは初めて飲む銘柄。
テヌータ・デル・バローネ、トスカーナ、バロン・パトリック・ドゥ・ラドゥセット、2007年。
このワイナリーはネットで調べても出てこない。
同名のワイナリーがピエモンテにあるが、そこは無関係。
名前から判断すると、ロワールのドゥ・ラドゥセットがイタリアのトスカーナで造るワインのようだ。
バロン・パトリックはドゥ・ラドゥセットの現当主。
濃厚なフルボディ。
完熟した黒果実、ビターチョコレート、なめし皮、スミレのニュアンス。
セパージュはわからないが、ぶどうはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー。
彼女も美味しいと、グラスを重ねる。
滋賀県近江牛のアッロスト、山梨県産熟成赤ワイン酢の酸味。
オレンジのは、北海道産ゴールドラッシュ・とうもろこしのピューレ。
ロースト(アッロスト)された牛の焼き加減が素晴らしい。
濃厚な味の牛に、赤ワイン酢のソースの酸味が良く合う。
ソースにはイタリアン・ケッパーが加えられている。
ドルチェは、富良野産”フェリーチェ”と檸檬酒のグラニータ食感のアクセント。
フェリーチェはメロンのブランド名。
いっぱい食べた後の冷たいドルチェは美味しい。
フェリーチェ(幸せ)だけあって、美味しいドルチェを食べていると幸せな気分になる。
コーヒーを飲んでいると、浅見料理長がテーブルに来られ、今夜の料理について色々とお話しを交わす。
篠﨑支配人も加わり、ワインとの組み合わせにも話が及ぶ。
「今夜も美味しかったわ。浅見さんは何時もテーブルに来てくれるのでお話し出来て楽しいわね」と彼女。
何時ものビスコッティーニ。
4種類の小菓子が花と共に届く。
ここに飾られている絵は、ベルナール・ビュフェのカルメン:エスカミリオのようだ。
篠﨑支配人に見送られ、9階でエレベーターに乗り、満ち足りた思いで店をあとにする。
ZOE銀座のビルを出ると、有楽町方面へ歩く。
マロニエゲートギンザ2の前には、『モンソー・フルール』の花が美しく並ぶ。
向かった先は、何時ものファミマ。
ここで彼女のためにサラダを幾つか購入。
買い物を済ませると、再びマロニエ通りに向かう。
ZOE銀座の横も通り抜ける。
ここにはシンガポール発のモダン・シノワのお店、『マイ・ハンブルハウス・トーキョー』が入っている。
シンガポール本店も好きだが、ここもなかなか良い店だ。
デ・ビアスが入っていたビルは、今はV88ビルという名前で、入居者を募集しているようだ。
今も営業しているレストラン階を除き、改装工事が進んでいる。
ブルガリはこうして見ると、セルペンティが無いと何となく寂しい。
年末になりセルペンティが飾り付けられると、こうなる。
銀座通り(中央通り)を右折し、四丁目方向に歩を進める。
そろそろ帰途に就くことにしよう。
彼女と過ごす銀座の夜は素敵に更けていきました。