外苑前のフレンチ、『プレヴナンス』で開催された「山菜づくしの会」の続き。
『プレヴナンス』のトレードマークは、ニンジンを咥えた兎。
静井弘貴シェフ(右)の料理の説明がなかなか面白い。
本日のゲスト、山菜の専門家、永田徹氏(左)も思わずもらい笑い。
クレマン・ド・ブルゴーニュのロゼ、ブルゴーニュ・アリゴテを飲んだあとは、赤ワインをボトルで。
シャサーニュ・モンラッシェのドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールが造る、ブルゴーニュ・パストゥグラン、2015年。
コルクの品質は良く、状態も良い。
赤い果実の華やかな香り。
酸とタンニンのバランスも良い
セパージュは、ピノ・ノワールとガメイが半分ずつ。
オークのバリックで18ヶ月間熟成されている。
新樽比率は20%。
四種類目の前菜は、ヤマウド、シャク、青山椒、穴子。
ヤマウドに穴子の白焼きが巻き付けられている。
シャクはセリ科なので、葉はパセリやニンジンに似ている。
穴子の下に敷かれているのは、ヤマウドのタプナードソース。
このヤマウド、とても太いが柔らかくて美味い。
穴子には塩は振られていない。
タプナードソースの塩味で食べるので、素材の美味しさをストレートに味わうことができる。
魚料理は、フキノトウ、ネマガリダケ、コゴミ、ウルイ、ワラビ、ドイツトウヒ、五島列島アオハタ。
ドイツトウヒと言えば、クリスマスツリーにも使われるモミノキの仲間。
まさかこの新芽を食べるというのだろうか。
ラップを開けると、アオハタと山菜の香りがふわっと漂う。
永田さんが、「ドイツトウヒの新芽を少し味見して下さい」というので、食べてみる。
驚いたことに、柑橘系の爽やかな香りと味わい。
新芽をばらし、料理に振り掛ける。
このアオハタ、かなりの大物。
ほっこりとした白身には旨味が詰まっている。
肉料理が届く前に、新しいパンが出される。
カキドオシ、ゴマナ、ホンシオデ、オオナルコユリ、川俣軍鶏。
ゴマナはフリットにされている。
長い茎は、オオナルコユリ。
川俣軍鶏は、福島県伊達郡川俣町の名産鶏。
国産の軍鶏と海外産の鶏を掛け合わせて改良された品種だ。
デセールは、イヌドウナ、味噌、グリオットチェリー。
焼き菓子の上にはたっぷりのイヌドウナのムース。
味噌のアイスクリームと、味噌のクランチ。
こんな素敵なデセールを誰が考えたのかとシェフに聞くと、シェフの奥様の作品なのだそうだ。
いっぱいになったお腹を、ハーブティーが癒してくれる。
とても良い香りだ。
原料を聞くと、これですと言って、細い枝のようなものが出された。
クロモジ茶なのだそうだ。
クロモジは香りが良いので、和菓子の楊枝にも使われる。
使う前に水に濡らすと香りが立つのだ。
純和風の壁の装飾が美しい。
「今日の会、とっても楽しかったわ。ありがとう」と彼女。
静井シェフ、永田さん、西塚ソムリエに今日の礼を述べ、店をあとにする。
「お腹がいっぱいだから少し歩きましょうよ」とのことで、外苑前から青山一丁目へ散策。
丸の内に用事があったので、彼女も一緒に新丸ビルへ。
となると、帰りには彼女のサラダを買いに、成城石井に寄ることに。
大きなビニール袋を提げて帰途に就く。
彼女と過ごす、外苑前~丸の内の楽しい休日でした。