パトモスさんを迎えての楽しいディナー会の続き。
場所は、白金高輪のフレンチ、『ラ・クープ・ドール』。
集まったメンバーは、ちーちゃん、nekonekoさん、Yuki(cheshire)さん、そしてパトモスさんと私。
魚料理は、鰆のロースト、アーモンドミルクの泡のソースと茄子のピューレ。
「鰆は魚に春と書きますが、関東では秋から冬が旬なんですよね」とパトモスさん。
さすが食通。
鰆は身が柔らかく、扱いが大変な魚。
綺麗にローストされ、アーモンドミルクとの絡みが美味い。
4本目は、ブルゴーニュの赤。
ブルゴーニュは美味しいものを選ぶとかなり高価。
限られた予算の中では無理なので、良質なネゴシアン物の蔵出しバックヴィンテージを選んだ。
ルー・デュモン、レア・セレウション、ブルゴーニュ・ルージュ、1990年。
ブルゴーニュの仲田晃司さんのネゴシアン物である。
実際のコルクは写真で見る以上に古びているが、まだまだ品質に問題はない。
色は予想と異なり、ほとんど退色が出ていない。
香を嗅いで驚いた。
実にふくよかな果実香。
飲んでみると、綺麗な薄旨系のピノ・ノワールだ。
ヴィンテージ・ワインをこのような会に持ってくるときはリスクがあるので、今回は二本を購入し、一本を事前に飲んで大丈夫なことを確認しておいた。
それでも27年物となるとボトル差が出るので不安はあったが、一安心。
5本目は、ボルドーの赤。
シャトー・ロワラン、サンテミリオン・グラン・クリュ、2009年。
サンテミリオンで好きなワイナリー、シャトー・アンジェリュスの隣の畑のワイン。
コルクの状態はとても良い。
綺麗な濡れ具合。
この色を見て香りを嗅いだだけで、上質の右岸ボルドーであることがわかる。
濃厚な深紅の色合い。
完熟果実の熟成感。
タンニンは柔らかく、エレガントなボディをしている。
セパージュは、メルロー80%、カベルネ・フラン20%。
肉料理は、スペイン産仔豚のロースト、赤ワインソース。
皆さん、「豚でこの火入れは驚き」との感想。
まだ赤味が残り、柔らかな肉質でとてもジューシー。
背面のパリッと焼かれた皮が、中華の仔豚みたいで美味い。
デセールは、沖縄産紅芋とショコラの温かいタルト、山椒とミルクのアイスを添えて。
〆の濃いコーヒーが、いっぱいになったお腹を癒してくれる。
それにしても皆さん、お酒に強い。
5人で5本を空けたが、気持ち良さそうで、酔われた感じはない。
ミニャルディーズはハートの形で可愛い。
今夜のワイン達(写真は抜栓前のもの)。
大変お世話になったマネジャー・ソムリエの伊佐さんと、素敵な料理を用意してくれた坪香シェフにお礼を述べて、店を後にする。
一旦解散したが、パトモスさんがもう少し飲みたそうだったので、近くにある素敵なフレンチに案内。
nekonekoさんが付き合ってくれる。
元、『ザ・ジョージアン・クラブ』にいらっしゃった、春藤さんのお店、『オレキス』。
パトモスさんは『ザ・ジョージアン・クラブ』時代に春藤さんに会われているので、再会を喜んでくれた。
『オレキス』は素晴らしいシャンパーニュの品揃えで有名。
私もここで、フィリポナさんを始め多くのシャンパーニュの造り手にお会いしている。
既に夜も遅く、営業時間は終了している。
春藤さんは嫌な顔一つせずに暖かく迎えてくれ、シャンパーニュのボトルをさっと出してくれる。
アヤラ、ブリュト・マジュール。
アヤラ家は元はスペインの貴族。
1860年、フランス貴族の息女との婚姻により、アイ村のぶどう畑を得たことから、シャンパーニュ・メゾンとしてのアヤラの歴史が始まった。
『ラ・クープ・ドール』で飲んだアンリ・ジローもアイ村なので、今夜はアイで始まりアイで終わることとなった。
繊細でエレガント、素晴らしいバランスのシャンパーニュ。
セパージュは、ピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、ピノ・ムニエ20%。
グラン・クリュ畑とプルミエ・クリュ畑のぶどうが使われている。
瓶内熟成期間は3年。
春藤さんを交えた会話が楽しい。
パトモスさんを歓迎する白金高輪の夜は、素敵に更けて行きました。