彼女と日本橋で待ち合わせ。
待ち合わせ場所に向かって、日本橋を渡る。
麒麟の像の下に来た。
この像を見ると、映画「麒麟の翼」を思い出す。
中井貴一扮する青柳武明が、胸にナイフが突き刺さった状態でここで発見されるのだ。
橋を渡りきると、歯車を持った獅子の像がある。
南詰と北詰で形相が異なり、阿形と吽形がある。
こちらは吽形。
北詰の隣に設置された日本国道路元標のレプリカ。
本物は橋の中央に埋め込まれており、そこから日本中の道路の距離が計測されている。
彼女との待ち合わせ場所は、日本橋三越本店新館。
売り場を見ている彼女と合流すると、10階に向かう。
今夜のお店は、『代官山ASO チェレステ 日本橋』。
代官山にある『リストランテASO』の系列店で、他には銀座の『アルジェントASO』と、『代官山ASO チェレステ 二子玉川』がある。
実は、このお店に来るのは初めて。
何時もは代官山か銀座のお店を利用しているので、たまには『チェレステ』にも行ってみようということにしたのだ。
店が広いのに驚く。
半個室のスペースもあり、利用価値がありそうだ。
私達のテーブルには、今夜のコース料理のメニューが置かれている。
泡で乾杯。
ヴーヴ・アンバルの、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット・ロゼ。
「ヴーヴ・アンバルのロゼは美味しいわね。私、好きよ」
「ブラインドで飲んだら上質のシャンパーニュだと思ってしまうね。僕もこのロゼは好きだけど、君のことはもっと好きだよ」
「貴方がワインを愛することはわかるけど、私をワインと一緒にしないでね」
グラスで軽く飲むつもりだったが、結局1本空けてしまう。
クレマン・ド・ブルゴーニュのお供は、燻製をかけた筍と自家製パンチェッタの炙り。
春の先駆けの筍が柔らかく美味い。
燻製の香りが鼻腔をくすぐり、食欲が湧く。
自家製パンは、外はカリッと香ばしく、中はふんわり柔らかい。
大きな器から、ホイップクリームが皿にど~んと置かれる。
パンによく合うので、次の料理が出される前にパンを1個食べてしまう。
『代官山ASO チェレステ 日本橋』で彼女と過ごす楽しい夜は、続きます。












