久し振りに会う友人達と、『サバティーニ六本木』で待ち合わせた。
ホテル・アイビスの13階でエレベーターを下りると、何時もの大きなアコヤ貝が迎えてくれる。
今夜のキンメダイも旨そうだ。
ダイニングルームへのコリドーを抜けると、正面の生花が迎えてくれる。
この生花を見ると、今夜もまたサバティーニに来たという実感が湧く。
友人達を待つ間に、何時もの席に着き、ワインを選ぶ。
料理は、20周年記念のフルコースを頼んである。
ワインを選び終わっても、まだ待ち合わせまで時間があるので、ワイン・ラクをチェックする。
入り口からダイニング・ルームに通じるコリドー沿いに、ワイン・ラックがある。
上の段にはソライア、下の段にはテニャネッロ。
その下は、ラ・スピネタのバルバレスコ、バレイラーノとガッリーナ。
スタルデリはセラーの方に入っているそうだ。
乾杯は、店の定番のスプマンテ。
ヴェネト州のカルペル・マルヴォルティが造る、プロセッコ・ディ・コネリアーノ。
夏は、よく冷やしたスパークリングが美味い。
カペルネ・マルヴォルティは、1868年創立で、イタリアで初めてスパークリング・ワインを造ったことで有名。
醸造学校を創設し、多くの醸造家を育てたことでも知られている。
今夜は、友人達とわいわいがやがやの会なので、料理のご紹介は省略。
ワイン飲みご紹介しよう。
木村支配人が、リストに新しい白を加えたというので、早速飲んでみることにする。
ピエモンテ州のピコッロ・エルネストが造る、ガヴィ・ディ・ガヴィ、2010年。
ガヴィは、ピエモンテ州を代表する辛口の白。
ガヴィ・ディ・ガヴィは、ガヴィの中のガヴィと命名された、高級品。
しかし、口に含んでみると、しっかりとした酸とミネラル感を持ち、上質のガヴィであることがわかる。
ぶどうは、コルテーゼ。
このままでは、赤一本では収まりそうにない。
そこで、コスパの良いものを一本頼む。
アブルッツォ州のファルネーゼが造る、モンテプルチアーノ・ダブルッツォ、2010年。
ファルネーゼは長い伝統を誇る名門であると同時に、最新の技術と伝統的手法を組み合わせ、良質のワインを良心的な価格で販売する造り手として有名である。
そのラインナップの中でも特に優れているのが、このモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。
果実の凝縮感を強く持つ素晴らしいボディでありながら、非常に良心的な価格なのだ。
常にベスト・ヴァリュー・ワインに選ばれる、人気のワインである。
赤ワインの二本目は、白と同じくピエモンテ州のワインを選んだ。
アルバ村で造られる高品質のワイン、ロベルト・ヴォエルツィオのドルチェット・ダルバ、プリアヴィーノ、2010年。
素晴らしいバローロの造り手が生み出す、これも素晴らしいドルチェット・ダルバである。
基本は全て畑作業から、をモットーとするロベルトのワインは、自然な果実の凝縮感に満ちている。
友人たちも、このワインには感心してくれたようだ。
友人たちとの話は尽きない。
大好きなイタリアン、『サバティーニ六本木』の楽しい夜でした。