『グランド・メット』のワイン・セラーは、見ているだけで楽しくなる。
今夜はどのワインにしようか。
ワイン・リストで選んでも良いが、セラーを見ながらエチケットで選ぶのも面白い。
シャトー・セント・ジーン、ソノマ・カウンティ、シャルドネ、2009年。
シャトー・セント・ジーンは、米国政府の公式晩さん会で使用される、高品質ワインで有名なワイナリー。
創立は1973年。
ジーンというのは聖人の名前ではなく、創立者の一人の奥様の名前なのだ。
セントと付けるくらい素晴らしい女性で、大事なワインの名前にするくらい彼は妻を愛していたのだと考えると、このワインが一層素敵に思える。
豊かなぶどうの果実味を持ちながら、過度に豊穣すぎない切れの良いボディ。
ダラスはまだ暑いので、少し強めに冷やして飲むと気分は最高。
シャトー・セント・ジーンは白ワインで有名だが、赤も素晴らしい物を造っている。
特に、サンク・セパージュは最高に美味い。
焼いたチーズが香ばしい。
帆立の貝柱、マグロ、白身魚。
ソースとの相性が良く、とても美味い。
とてもホット。
ダラスの料理には、メキシコの影響も感じられる。
赤は、スターリング、ヴィントナーズ・コレクション、カベルネ・ソーヴィニヨン、セントラル・コースト、2007年。
これは飲んだことが無いワイン。
どんな出来栄えか、期待に胸が膨らむ。
カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンらしく、濃い赤紫色。
香りもとても良い。
充分なタンニンを持ちながら、重すぎず、料理にとても良くマッチする。
今夜の選択も正解。
蛸が硬くて、これはちょっと・・・。
何故かキムチが付いている。
謂わば、豚キムチ。
韓国の進出、恐るべし。
でも、ダラス空港の案内板には、英語、フランス語に続き、日本語が記載され、中国語も韓国語も無い。
西海岸では、日本語よりも中国語や韓国語が上に書かれていることもあるが、南中部には及んでいないようだ。
久し振りのダラスで、ダラスらしくない料理を楽しんだ、素敵な夜でした。