ブロンプトンで秘湯へ行こうセカンドシーズン。日本を訪れる外国人観光客の間で人気ナンバーワン温泉の座を守り続ける秘湯、『宝川温泉汪泉閣』へ本日、日帰りで行ってきた。(大みそかに秘湯へ日帰りでいってしまうなんて、あなた一体・・・。)
(photo by Takaragawa Onsen)
宝川温泉へのアプローチは水上駅からバスだ。
バスには大勢の外国人観光客が。あとで本人たちに尋ねたら聞いたら南アフリカからとタイからとのこと。はるばるよくいらっしゃいました!
車窓の雪景色をスマホで撮りまくっておられます。
到着した。受付のおじさんが慣れた英語で「English speaking people, come here」とやって、INSTRUCTIONを開始した。秘湯なのに随分インターナショナルだ。
さあ「日乃本一の大露天風呂」へ。外国人の方々が説明を受けている間に、急げ急げ。(これこれ、なんでブロンプトンまで持っていくの。)
大みそかに秘境へ日帰り温泉に来るのは外国人ぐらいなのである。多分空いているぞ。
おおお、あの人気の「子宝の湯」に誰もいないではないかあああ。
子宝の湯は200畳敷きの広さだ。板で仕切ってあって屋根の下がアツ湯だ。そとはヌル湯。
摩訶の湯。こちらも空いている。何故なのだ。(Answer:大みそかだからヒマ人以外は来ない)
100畳の広さの湯殿に湯が豪快に注がれる。摩訶の湯は仄かな硫黄の香りがする。
般若の湯、こちらは50畳敷きの広さだ。ただ誰も入っていない。
般若の湯は浅いので寒さの影響を受けやすいのか、非常にぬるくて入れなかった。
子宝の湯(200畳)、摩訶の湯(100畳)、般若の湯(50畳)以外に女性用の「摩耶の湯」がある。これも100畳の広さだそうだ。あわせて450畳、日本最大だ。4つの巨大露天風呂を全てかけ流しとは大したものである。これも総湯量が毎分1800Lと豊富なおかげである。但し、露天風呂の拡張の影響もあってか、この季節にひろい湯船全体を適温とすることはさすがに難しいようだ。まあ湯口の近くに陣取れば問題ないだろう。
10時半を過ぎると泊り客だけでなく日帰りの客が続々と到着だ。カップルさんが多い。こどもたちも増えてきた。写真はこれでおしまい。湯を楽しもう。寒い冬の日の宝川温泉は人もまばらで本来の素晴らしさが伝わってくる秘湯となっていた。紅葉の季節が素晴らしいとも聞くが、その分、人出も相当なものと想像する。あなたも、本来の秘湯に戻った冬の朝の静かな宝川を訪ねてみませんか。
宝川温泉汪泉閣
利根川の最上流部に位置し、宝川の渓流沿いの大自然の中に佇む一軒宿だ。
その昔、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国征伐の折り病に罹ったが、白い鷹の飛び立ったこの地に立ち寄ると温泉が湧いており、その湯で病を癒したとの伝承がある。それ故、宝川温泉はかつて『白鷹の湯』(はくたかのゆ)と呼ばれていた。
湯治場として宿をはじめたのは大正年間とのことだが、当時は車道も通わぬランプの宿であった。電気と道路が通うようになったのは、昭和30年台以降利根川上流部のダム建設が本格化してからである。
いまや宝川温泉は国内のメディアで頻繁に取り上げられ海外からも大いに注目される秘湯のホームラン王である(古いか)。広大な露天風呂群は4本の井戸から湧き出る非常に豊富な源泉により常時掛け流しされている。
湯 | 走り | 秘湯度 | 総合 | |
---|---|---|---|---|
宝川温泉汪泉閣 | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ★ | 9 |
ところで、このままおとなしくブロンプトンを抱えて帰るようなことがあるのだろうか。いや、そのようなことがあるはずがない。
(続く)
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