たんぼのあぜ道



一面の


燃えるような紅




強く儚く咲く花を



少女は
とても好きだった

その紅色
しなやかな花弁

すっかり
虜になった少女は

ある日
一輪摘んで帰った


田舎では
縁起が悪いと
その花は

少女の母に
踏み潰されて
打ち捨てられた


花に何の罪があろうか

人間の勝手につけた名のために
なぜ忌み嫌われなければならないのか


少女は一晩中泣き続け

理不尽な悲しみを胸にしまって

そして少女は大人になった


あの紅色の絨毯は

今はもうどこにもない



大人になった少女の

心の中だけに

永遠に咲き続ける


凛とした

紅い花