新水槽を横から見る…

また、まるで救いのない映画を観てしまった。

クレジットの原案に宮沢章夫の名前があることからもわかるように、純粋な劇映画とよりも、どちらかというと舞台演劇に近い作品の構造をしています。

ただ映像的には、モノクロに近いトーンで全体が流れつつも部分的にカラー化されたり、何より生徒役の顔は誰ひとり全体像が映らないなど、映像作品ならではの技巧的なショットも顕著。

観た直後の感想としては、予告編の中に出てくる宮台センセイの論評のままに、この世界のリアルってものは、こんなものなのかもしれませんね…という厭世観へ埋没していく感覚に囚われます。

この作品の予告編の出来がよくて。


むしろ本編よりサスペンスの緊張感があったりして。


ちなみにオレ、サブスクで映画を観る際には、あれば必ず予告編にも目を通してから本編を観るタイプです。

ただ個人的には、リアルなこととリアリティがあることはまた別の話だとも思っているので、リアルだと思いつつも、結果としてオレは、あまりリアリティは感じませんでした。

いちおうジャンル的にはホラーに分類されてはいるのですが、具体的にホラー的な映像描写があるのは、エンディングに近い一部だけで、全体的には、見る側の神経をグリグリ抉るようにひたすら刺激してくるクズ教師たちによる醜悪な会話劇との邂逅。

オレは、こんなものをリアルだとは認めたくないな。

ホラー的な怖さよりも、とにかく現実を見下げ果てた最低な気分を味わいたいという奇特な人だけ観て下さい。

最後に蛇足で言うと、作中で見知った地名が出てきたので、おそらく舞台となる中学校は、たぶん練馬区の中にある設定だと思います。

https://eiga.com/movie/86974/