つい先だっての地上波で日本アカデミー賞授賞式を観て以来気になっていた昨年の作品なので、まさに満を持してな態勢で観た感じ。
素直に面白かった。
しかし、事前に予測していたとはいえ、かなり通念上は攻めた内容なので、正味な話、少なくとも良識派を自認される方は鑑賞は避けられた方が賢明かも? 近距離で遺体を爆破したりするしさ。
基本的には、佐藤二朗をメインに据えたボクシングのような演技の殴り合いバトルをリングサイドでかぶりつき観戦する時間に身を委ねるような視聴体験。
ひさびさに見ながら脳みそフル回転するミステリー映画になったかな。
その尖った設定にどことなく新本格ミステリ的な匂いを感じたら、やはり原作は講談社だったのね?
個人的にもメタ的な展開や作品構造は嫌いではないので、確かに原作小説の方も読んでみたいと思いました。
野方とか、主な舞台となる地域への土地勘もあったしね。野方警察署が想定外の大活躍!
あの環7近辺の、下町とも郊外とも言えない、住民が多いわりに都会のエアポケットのような社会の距離感。人間関係の稀薄さ。
オレの感覚的には、山手線の内側は御府内という江戸時代からの街。そこから環7までの内側は戦前までの街。
そこから外は、大戦後の新興住宅街というイメージなのよ。
いやあ、ひさびさに個人的にはホームラン級の大ヒットだわ。
痺れました。
オレの好きな言葉に「ボクシングの試合は技術の交換」というものがありますが、冒頭でも述べたように本作の見どころはまさに魂も込めた「演技の交換」!
攻めの演技に対して、どう受けとめるか? スウェーで流すのか、ブロックして弾いてからのカウンターを狙うのか?
キャストには役者冥利に尽きるであろう丁々発止の攻防が見られます。
言い換えれば、今世紀最大の佐藤二朗祭り!
染谷くんも山田くんもいい。
加藤さんもすごいけどな。
最後に、やはり物語のシメを務める切れ者の探偵役は、クセっ毛のコミュ症じゃなきゃね?と、今や毛量の関係で短髪しかできないけど嘗て天パ弊衣蓬髪キャラだったオレは、ことさら深く頷いてしまうのでした。
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