主な登場人物は全部で8人。全員劇団俳優です。
オレが人生の夜の時間の大半を過ごした新宿三丁目は、下北沢や中央線界隈に負けず劣らずの演劇と音楽の街でした。
ライブハウスや小劇場が数多くあり、飲食店のオーナー自身も昔とった杵柄な人も多く、演じる側、作る側裏方問わず演劇、音楽関係者をアルバイトスタッフとして積極的に採用しているお店が多かったです。
オレもそういう若い現役世代の方と現在進行系の話をするのが好きでしたから、長く過ごすうちに当然仲が良くなり、陰に日向に少しずつ関係も深くなっていきました。
発症直前の晩秋には、なぜだかオレ自身が下北沢のお祭りの屋外無料テントで寸劇に出ているハメにも。
そんなこともあってか演劇関係者とは有名無名を問わずそれなりの交流があったので、この映画の設定と業界関係特有の雰囲気自体には、オレはさほど違和感はありませんでした。
井の中の蛙とはよく言ったもので、田舎の秀才と田舎の美人や二枚目なんて、都会に出てみりゃ十把一絡げ。それこそ掃いて捨てるほどいます。
スクールカーストでのポジションや評価とかオレ程度の能力知力なんぞ、屁のツッパリにもなりゃしない。
それでも、それなりに舞台のメインを張る役者にはそういう十把一絡げの見目形だけでないオーラというものがあります。
結局、その人自身の覚悟が芯となって、観る者へ伝わる一種の迫力を身に纏わせるのかもしれません。
とにかく役者って生き物は人間の魅力がハンパないのよ。
男女関係なく人として惚れてしまう感覚。
そんなステージの人たちが今も変わらずオレみたいな凡庸な素人とやり取りして絡んでくれるだけでももったいない。
コロナの影響もあり、帰郷してからもリモート観劇とかしてみましたけれど、やはり同じ空間で実際に生で動いているのを見て感じて、願わくば今一度同じ空気を吸いたいな。
そんな個人的な感傷は置いておいても、本作はミステリー的にはかなり反則スレスレ。メタミステリ寄りとも言えるでしょう。
いやあ、そこそこ楽しめましたけれど、これはネタバレせずに評価したり言及するのがすごく難しい。
とりあえず若い出演者の皆さんの演技が達者で今となってはキャスト的にかなり豪華な作品。その分だけ、ゴニョゴニョ…。
最後に、堀田真由が特に安定して可愛いとだけ付け加えておきましょう。
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