数年前に実際にアムステルダムのアップルストアで起きた人質立てこもり事件を題材にしています。
本作の特徴は、ひたすらリアルなこと。
胸に爆薬を巻きつけ、マシンピストルを手にした迷彩服の犯人が人質として直接確保しているのは現地語がうまく話せない旅行客一人。
あとの店内には、犯人に気づかれていない死角の備品倉庫に逃げ込んだ3人の客と一人の黒人店員。
そして2階には、路面店の一階から逃げてきた客とスタッフが数十人。こちらは状況だけ説明されますが、作中での描写はほとんどありません。
こういった状況にある人質事件解決に向けた警察側と犯人の交渉だけでなく、隠れている人質と警察とのスマホによるやり取りなどが同時並行的に描かれます。
それが極めてドキュメンタリータッチ。
事実は小説より奇なりで、フィクションの脚本でもないのに、隠れている客の体調が悪くなったり、人質も持病の薬を飲まなきゃいけなかったり、犯人の行動も交渉人に読み切れません。
常に状況は、刻一刻と変遷していきます…。
通常の警察と特殊部隊の連携も、そうそうスムーズにはいかないようだしね。
コレは見ることで、現場を一緒に追体験するような感覚の映画。
解決に至る事件の結末も、エンディングクレジットで流れる後日談も含めて、本当のリアルって、こういうぶっきらぼうで意外と身もフタもないものよね…という感覚が身に沁みる作品でした。
https://eiga.com/movie/103633/
