心洗われるほど悪趣味なホラー映画。
かなりグロでゴアな殺戮描写が続くので、良い子は絶対に観ちゃダメなスプラッター作品。
物語冒頭の線画のイラストアニメーションで、嘗ては仲よしだった森の仲間たちが人間を殺したいまで憎むに至った経緯がまず描かれます。
まさに可愛さ余って憎さ百倍を超えて幾万倍の極致。
そこでこの森に生きる生き物が、人でも動物でもない、あり得ない異種交配の結果から生まれた、人によっては化け物にしか見えないモノであると言及されます。半人半獣の妖かしな存在。ネルシャツにデニムのオーバーオール着てるしね。
角度によっては、ハチミツまいう~な、ホンジャマカ石塚さんにも見える?
そんなヨダレなのか舐めた蜂蜜なのかわからないものを口から滴らせながら迫ってくる異形のモノたちが繰り出してくる清々しいまでの無慈悲、遠慮会釈のない残虐非道。
人間憎しで、仲間内でも話せるけど言葉すら捨てたと。
実は、観る前は少し舐めてました。
どうせ原作の著作権切れを前提にした思い付き一発ネタで、周知の古典名作ストーリーを単なるホラー改変しただけの低予算映画に過ぎないのであろうと。
それをこの英国の制作陣は、ドス黒いまでにウェルメイドな純度の高いゴリゴリのホラー映画にしてくれちゃっています。
ストーリー的には従来スプラッターホラーの王道パターンで展開しますが、本編終了後のエンドクレジット中のwill return表記で次回作に繋げるフォーマットに、思わずボンド映画かよ?と個人的にウケました。
もはやジェイソンやフレディやブギーマンなみに、プーさんってホラーアイコンなのね。
それにしても、オレはこれを見ながらも考え込んじゃったのよ。
今や殺人鬼となったあの生き物たちの容姿は、はるか昔にエーカーの森でクリストファー少年がプーさんたちと仲よくしていた頃、実際はどうだったんだろうと。
客観的に見たら当時も今とあまり変わらなかったんじゃないのかという可能性を考えたら、すごく怖くてさ。
アニメなどで世間的に知られているように、あの生き物たちが愛らしく見えていたのは、すでに当時から少年の内面世界だけの話だったんじゃないかと…。
記憶の美化と現実の差異、親愛や友情から憎悪と怨嗟への変質。そうすると、実際に過去から変わってしまったのってどちらの方なのか。少年が成長して得たものって?
この作品の描く本質はそこなのかも…。
このホラー映画を見て、そこまで考えるオレの内面が一番どうかしているのは間違いないですけどね…。
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