映画だけでなくピリ辛は好き…


個人的に、ひさびさのスマッシュヒットな映画!


決して万人向けな大規模予算の大作ではないけれど、まさに山椒は小粒でピリリと辛い的なアクション映画の佳作と言っていいと思います。


男性にも整った繊細美を求めがちな東洋人女性からは、その目に見えて毛穴から滲んで溢れんばかりの男汁の過剰分泌を感じるルックスに、さすがに引かれることも無くはないとされる、顔の作りまで筋肉っぽいジェラルド・バトラーさんが主演です。


英空軍経由で、何社か渡り歩き、今は弱小民間航空会社で機長を務めるスコットランド人という設定。「300」みたいに上半身裸にはなりませんが、相変わらずムスク系コロンのようにむせ返らんばかり男汁つゆだくフェロモン多めなのが画面からも感じます。


それにしてもこの作品の特徴は、本編時間がそれほど長くないわりに、脚本の密度が濃いのよ。


予備知識なしで導入から見ていると、主人公の旅客機が東京を経由して娘の待つホノルルへと、シンガポールから離陸して嵐に遭遇したあたりで、何となくありがちな航空パニック作品かと思いきや、そこから分離独立武装派が実行支配している無政府状態のフィリピンの離島に不時着するあたりから、ストーリーの展開がとても波乱に富んでいます。小さな航空会社の危機管理対策の在り方も描かれていたり、乗客の中の護送犯の扱いとか、いろんな視点と要素がてんこ盛り。


後から調べてみたら、オレの好きなカーペンター監督の「要塞警察」をリメイクした「アサルト13」を撮ったフランスの人が監督をしてるのね? 脚本は元МI6というスパイ小説家。武装ゲリラの描き方とか何気に緻密なのは、そのへんもあるのかも?


「要塞警察」は大晦日の話でしたが、これはクリスマス前夜の物語。ダイ・ハードなどもそうですが、クリスマスあたりは飛行機や空港にとっての厄日なのかも?


いやあ、こういう予想外の掘り出し物を見つけることがあるから、アクション映画漁りはやめられません。


蛇足ですが、今回始めて知ったのは「要塞警察」は「アラモ」のリメイク扱いなのね。確かに設定が似てると言えば似てるし、両方とも女っ気少なめの男臭さ全開ですけどね。


https://eiga.com/movie/98666/